2日の香港市場は前日の米株安を受けて軟調に推移するか。1日のNY株式相場は大幅安。ロシア軍がウクライナへの侵攻を続け紛争の激化懸念が強まったほか、原油や穀物相場が上昇し、インフレ懸念を強めたこともセンチメントの悪化につながった。ダウ平均は597.65米ドル安の 33294.95米ドルで終了した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(
00005)や香港証券取引所(
00388)、中国建設銀行(
00939)などが香港終値を下回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約190ポイント下回って寄り付くことになる。
一方、香港では1日に新型コロナウイルスの新規感染者数が3万2597人と2日連続で3万の大台を突破したほか、死亡者数は172人と過去最多を記録しており、経済活動への影響が懸念される。また、ウクライナ情勢が引き続き警戒されるほか、米国ではベージュブックの公表や連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言が控えており、内容を見極めようと様子見ムードが広がりそうだ。
ただ、中国では今週末4日に全国政治協商会議、5日に全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開幕する予定で、政策期待が引き続き相場を支えそうだ。また、決算発表シーズンに入っており、業績を手掛かりに個別物色の動きが強まると予想する。