24日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に反落。前場終値は前日比3.11％安の22925.60ポイントだった。中国企業指数は3.42％安の8033.08ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で872億3000万HKドル。

　ハンセン指数は前日の米株安の流れを引き継ぎ安く寄り付いた。ウクライナ情勢の緊迫化を嫌気してリスクを回避する動きが広がり、中盤以降に下げ幅を拡大し、心理的節目の23000ポイントを割り込んだ。ロシアのプーチン大統領は24日、国民向けのテレビ演説でウクライナ東部の住民を保護するためとして特別な軍事作戦を実施することを決めたと発表した。外電によると、ウクライナ首都のキエフや、北東都市ハリコフ、オデッサ、マリウポリなどで爆発が起きた。

　個別では、アリババ集団（09988）と傘下の阿里健康（00241）、JDドットコム（09618）、ネットイース（09999）などの大型ネット株が売られたほか、不動産管理会社の碧桂園服務（06098）、マカオカジノのサンズ・チャイナ（01928）、民営自動車メーカーの吉利汽車（00175）の下げが目立った。半面、ガス会社の新奥能源（02688）、2021年12月本決算が85％増益のバドワイザーAPAC（01876）、石油メジャーのペトロチャイナ（00857）が逆行高を演じた。

ハンセン指数
　引値：22925.60ポイント
　前日比：-734.68ポイント
　騰落率：-3.11％

中国企業指数
　引値：8033.08ポイント
　前日比：-284.14ポイント
　騰落率：-3.42％

レッドチップ指数
　引値：4210.43ポイント
　前日比：-78.96ポイント
　騰落率：-1.84％

　24日前場の中国本土株式市場で上海総合指数は反落。前場終値は前日比0.89％安の3458.12ポイントだった。深セン成分指数は1.37％安の13364.67ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で6927億800万元だった。

　上海総合指数は安く始まり、前引けにかけて下げ幅を広げた。中国の大手ネット企業の統制強化が懸念されたほか、ロシアによるウクライナ侵攻を警戒する売りに押された。ロシアのプーチン大統領はモスクワ時間24日午前6時、ウクライナ東部で特別軍事作戦を行うことを決めたと発表した。米紙『ニューヨーク・タイムズ』によると、プーチン氏はテレビ放送を通じ、軍事作戦の目的は「ウクライナの非軍事化と非ナチ化」だと述べた。

　セクター別ではインターネットサービスとソフトウエア開発、コンピューターが売られ、教育は反落した。半面、貴金属とガスが全面高のほか、石油、採掘が買われた。

　上海B株指数は0.53％安の287.42ポイント、深センB株指数は0.43％安の1151.51ポイントと反発した。