9日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。前場終値は前日比1.97％高の24808.16ポイントだった。中国企業指数は2.35％高の8713.36ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で785億2000万HKドル。

　ハンセン指数はプラス圏で堅調に推移し、上げ幅は一時2％を超える場面もあった。前日のNY市場で米長期金利の上昇を好感して金融株が買われたほか、ハイテク・グロース株も総じて上昇した流れを引き継いだ。また、きょうの中国本土市場の上昇が好感されたほか、景気下支えのための政策期待も広がり、相場を支えた。

　個別では、アリババ集団（09988）が6％超上昇し、指数を押し上げたほか、JDドットコム（09618）や美団（03690）も買われた。安踏体育用品（02020）や信義光能（00968）の上昇も目立った。半面、取引を再開した薬明生物技術（02269）は序盤に一時9％超上昇したものの、0.88％安で前場の取引を終えた。中国海外発展（00688）やサンズ・チャイナ（01928）もさえない。

　9日前場の中国本土株式市場で上海総合指数は3日続伸。前場終値は前日比0.40％高の3466.37ポイントだった。深セン成分指数は0.68％高の13416.22ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で5693億1200万元だった。

　上海総合指数は小安く寄り付いた後、序盤は前日終値を挟んだ一進一退の展開だったが、中盤以降はプラス圏でももみ合った。米中対立の激化への懸念が引き続き重荷となる半面、経済の安定成長の確保に向けた当局の政策支援への期待や、政府系資金による株式市場の買い支えへの観測が買いを支えた。前日のA株市場で、相場の急落を押しとどめるため、後場に「国家隊」と呼ばれる政府系資金が買い支えに動いたと外電が報じた。

　セクター別では、コンピューター、漢方薬、通信サービス、インターネットサービスが高い。半面、風力発電設備、バッテリー、鉄道・道路が下げた。

　上海B株指数は0.40％高の283.91ポイント、深センB株指数は0.21％高の1158.24ポイントだった。