香港証券取引所は11日、上海市場との相互株式取引「滬港通（上海・香港ストックコネクト）」の同日の統計を発表した。うち、上海A株に投資する「滬股通」（上海コネクト・ノースバウンド）の取引状況は次の通り。

■滬股通（香港→上海）
　　当日の売買代金：586億1348万元
　　買い代金：334億2255万元
　　売り代金：251億9092万元

■当日の売買代金上位10銘柄

1 貴州茅台酒（600519）
　　売買代金：3,810百万元
　　買い代金：2,568百万元
　　売り代金：1,242百万元

2 紫金鉱業集団（601899）
　　売買代金：2,083百万元
　　買い代金：1,681百万元
　　売り代金：402百万元

3 隆基緑能科技（601012）
　　売買代金：1,556百万元
　　買い代金：785百万元
　　売り代金：771百万元

4 中国旅遊集団中免（601888）
　　売買代金：1,400百万元
　　買い代金：644百万元
　　売り代金：757百万元

5 招商銀行（600036）
　　売買代金：1,122百万元
　　買い代金：727百万元
　　売り代金：395百万元

6 中国長江電力（600900）
　　売買代金：962百万元
　　買い代金：415百万元
　　売り代金：547百万元

7 中国平安保険（601318）
　　売買代金：915百万元
　　買い代金：680百万元
　　売り代金：235百万元

8 無錫薬明康徳新薬開発（603259）
　　売買代金：761百万元
　　買い代金：460百万元
　　売り代金：301百万元

9 内蒙古伊利実業集団（600887）
　　売買代金：738百万元
　　買い代金：576百万元
　　売り代金：161百万元

10 山西杏花村汾酒廠（600809）
　　売買代金：701百万元
　　買い代金：325百万元
　　売り代金：376百万元

■中国平安保険（02318/601318）：2022年1−10月の保険料収入は6561億3100万元だった。10月単月では前年同月比2.5％増の518億6100万元となる。

■龍源電力（00916/001289）：2022年10月の発電量は前年同月比20.5％増の612万2300メガワット時（MWh）だった。1−10月の累計では前年同期比12.7％増の5757万5800MWhとなった。

■広州富力地産（02777）：2022年10月の不動産販売額（成約・権益ベース）は前年同月比80.8％減の20億5000万元だった。1−10月の累計では前年同期比66.1％減の352億2000万元。

　週明け14日の香港市場は買い先行か。中国政府が新型コロナウイルス対策の行動制限などを緩和したことや、中国当局が金融機関に対し不動産業向け融資の返済猶予などを指示したとの報道が投資家心理を支えそうだ。米ドル安も買い材料になるだろう。先行きの金利低下見通しを背景に、主要通貨に対する米ドルの強さを示すドル指数が11日に1.77％安と前日の2.12％安に続いて下落した。

　もっとも、ハンセン指数は前週末に急反発し、終値ベースで10月7日以来ほぼ1カ月ぶりの高値を付けただけに、いったん利益を確定する売りが入りやすい。中国本土相場が下落すれば、香港市場でも買い一巡後に上値が伸び悩む展開がありそうだ。

　11日のNY株式相場は続伸。木曜日の米10月消費者物価指数（CPI）が予想を下回る伸びとなったことで利上げ減速期待が続いた。同日の香港株の米国預託証券（ADR）は国際金融銘柄のHSBC（00005）とAIAグループ（01299）、中国インターネットサービス大手のテンセント（00700）が香港終値を上回った半面、中国ネット通販大手のアリババ集団（09988）、香港公益株のホンコン・チャイナガス（00003）が下回って引けた。