1日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落。終値は前日比0.57%安の2734.52ポイントだった。深セン成分指数は0.10%安の9951.84ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で5848億4200万元だった。
上海総合指数は前日の米株安の流れを引き継ぎ安く寄り付いたものの、ほどなくして切り返し、前場はおおむねプラス圏でもみ合った。官民で発表された3月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)がともに予想を上振れし、好不況の分かれ目となる50を超えたことから景気悪化に対する過度な懸念が後退。前日の国務院(内閣に相当)常務会議で打ち出された新エネルギー車購入補助の期間延長や地方政府特別債の発行枠積み増しといった政策支援を好感する買いも入った。ただ、指数は2770ポイント付近で伸び悩むと下向きに転じ、後場に入るとマイナス圏に沈み、じりじりと下げ幅を拡大した。新型コロナウイルスによる世界的な経済活動の停滞が長期化するとの警戒感が根強い中、時間外取引で米ダウ平均先物が大きく下げたことが嫌気された。
セクター別では、化学肥料、農業、食品・飲料、医療・医薬品が安い。半面、貴金属、宝飾品、電子部品の一角が買われた。
A株市場では、自動車メーカーの上海汽車集団(
600104)、広州汽車集団(
601238)、BYD(
002594)が下げた。当局による自動車消費促進策が打ち出されたものの、一服感から利益確定売りが出た。前日にストップ高をつけた宅配業者の韵達控股(
002120)が反落。小売り大手の永輝超市(
601933)、通信設備大手の中興通訊(
000063)、ゲーム関連の三七互娯網絡科技集団(
002555)が売られた。半面、非鉄金属の洛陽モリブデン(
603993)、天斉リチウム(
002466)、江西カン鋒リチウム(
002460)や、テクノロジー関連の歌爾(
002241)、杭州海康威視数字技術(
002415)、不動産大手の万科企業(
000002)が買いを集めたほか、免税店運営の中国国旅(
601888)、航空大手の中国国際航空(
601111)、空港運営の上海国際機場(
600009)が堅調。
上海B株指数は0.19%安の215.58ポイント、深センB株指数は0.10%安の811.89ポイントとともに反落した。