週明け23日の香港株式市場でハンセン指数は小幅に続伸。前場終値は前日比0.11%高の28256.12ポイントだった。中国企業指数は0.46%高の10731.36ポイント。メインボードの売買代金は概算で839億5000万HKドルだった。
ハンセン指数は方向感に乏しく、終始前日終値を挟んだ一進一退の展開。きょうの人民元中間レートが8営業日ぶりに前営業日比で元高・ドル安の水準に設定されるなど、人民元安の一服を好感して高く寄り付いたものの、米国発の通商摩擦への根強い懸念が相場の重荷となった。トランプ米大統領は前週末、年5000億米ドル強の中国からの輸入品に関税を課す準備をしていると表明したほか、米企業の輸出拡大に不利となる最近の米ドル高に不満を示し、自国通貨を安く誘導しているとして中国などを批判した。本土市場で安く始まった上海総合指数は前場後半に切り返し、大引けにかけて上げ幅を広げたが、ハンセン指数は追随する動きが限られ、28300ポイント付近で上値の重さが目立った。
ハンセン指数構成銘柄では、18年6月中間決算の増益見通しを発表した招商局港口(
00144)が高い。石炭大手の中国神華能源(
01088)も買われた。同業の中国中煤能源(
01898)が発表した増益見通しを好感し、つれ高したもよう。中国当局が20日に発表した金融機関の資産管理業務に関する細則で金融機関に対する規制を一部緩和したことを手掛かりに、大手国有銀行の中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)が続伸した。半面、深センA株上場の本土ワクチン大手によるデータ偽造の発覚が売り材料となり、医薬品メーカーの石薬集団(
01093)が4%近い下げとなったほか、中国旺旺(
00151)、中国蒙牛乳業(
02319)など食品関連も安い。スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)、舜宇光学科技(
02382)、IT大手のテンセント(
00700)などハイテク関連株が売られ、相場の足かせとなった。油田支援船舶部門の業績低迷を受けて18年6月中間決算で約39億HKドルの減損処理を実施するなどと発表した太古A(
00019)も下落が目立った。
H株では、インフラ建設の中国鉄建(
01186)、中国中鉄(
00390)、中国交通建設(
01800)や、セメント関連の安徽コンチセメント(
00914)、北京金隅(
02009)が高い。電力大手の龍源電力(
00916)、華電国際電力(
01071)、高速道路運営の江蘇高速道路(
00177)、浙江高速道路(
00576)、航空大手の中国南方航空(
01055)、中国国際航空(
00753)、中国東方航空(
00670)が買われた。半面、モルガン・スタンレーの弱気投資判断を嫌気してディーゼルエンジンメーカーのウェイチャイ・パワー(
02338)が大幅安。オンライン保険大手の衆安在線財産保険(
06060)が9営業日続落。広州白雲山医薬(
00874)、上海復星医薬(
02196)、ウェイガオ・グループ(
01066)な医薬品・医療機器関連が下落した。