30日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。前場終値は前日比0.43％安の25414.72ポイントだった。中国企業指数は0.43％安の9106.52ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1482億2000万HKドル。

　ハンセン指数は安く始まり、下げ幅をじりじりと縮小する展開。米連邦公開市場委員会（FOMC）後のパウエル米連邦準備理事会（FRB）議長の記者会見を香港時間31日未明に控え、様子見気分が強い。米国と中国が28−29日の閣僚級協議で関税停止措置を延長する方針で一致したものの、織り込み済みだった投資家が多かったとみられ、市場の反応は限定的だった。

　個別では、前日に新型SUV「i8」を正式発売した自動車メーカーの理想汽車（02015）が10％超下落。同業のBYD（01211）と吉利汽車（00175）も安い。自動車販売の中升集団（00881）、半導体受託製造のSMIC（00981）、電動工具の創科実業（00669）は反落した。半面、医薬品関連の上昇が目立ち、石薬集団（01093）、阿里健康（00241）、京東健康（06618）、薬明生物技術（02269）、無錫薬明康徳新薬開発（02359）が買われた。宅配大手の中通快逓（02057）、電力大手の華潤電力控股（00836）も大幅高となった。

ハンセン指数
　引値：25414.72ポイント
　前日比：-109.73ポイント
　騰落率：-0.43％

中国企業指数
　引値：9106.52ポイント
　前日比：-39.40ポイント
　騰落率：-0.43％

レッドチップ指数
　引値：4374.44ポイント
　前日比：45.77ポイント
　騰落率：1.06％

　30日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日続伸。前場終値は前日比0.52％安の3628.53ポイントだった。深セン成分指数は0.06％安の11283.18ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で1兆865億9900万元だった。

　上海総合指数は安く寄り付いたものの、ほどなくしてプラス圏に浮上し、上げ幅を拡大した。米国と中国が28−29日にストックホルムで開いた閣僚級協議で、互いに一時停止中の関税措置について停止期間をさらに延長する方針を確認したことを受け、米中対立の激化への懸念が後退。中国当局の景気対策への期待も買いを支えた。中国財政部の藍仏安部長は共産党機関紙『学習時報』への寄稿で、より積極的な財政政策を活用してカウンターシクリカル（景気変動を抑える）な調整を強化すると表明。特に内需拡大に向けた消費促進を重視し、国内市場の潜在力をさらに引き出す姿勢を示した。

　セクター別では、造船、採掘、医薬品販売、製薬などが高い。半面、バッテリー、投資・金融関連、レアメタル、電機などが下げた。

　上海B株指数は0.17％高の269.13ポイント、深センB株指数は0.41％高の1302.04ポイントだった。