5日前場の香港市場で、ハンセン指数は反発。前場終値は前日比1.65％高の23319.45ポイントだった。中国企業指数は1.82％高の8520.03ポイント。メインボードの半日の売買代金は概算で1351億6000万HKドル。

　ハンセン指数は始値で心理的節目の23000ポイントを上抜け、その後も堅調に推移した。全国人民代表大会（全人代）がきょう開幕し、中国政府が打ち出す政策に期待する買いが相場を押し上げた。李強首相は政府活動報告のなかで2025年の国内総生産（GDP）実質成長率の目標を「5％前後」に設定した。GDPに対する財政赤字の比率は4.0％前後と、24年目標の3.0％から引き上げた。

　個別では、香港コングロマリットの長江和記実業（00001）が21％超上昇。パナマ運河の港湾事業を米ブラックロック率いるコンソーシアムに売却する条件で基本合意に達したと前日大引け後に発表し、買いを集めた。香港不動産開発の長江実業集団（01113）、宝飾品販売の周大福珠宝（01929）、香港商業不動産の九龍倉置業地産（01997）、生活アプリ運営の美団（03690）も高い。半面、英金融大手のHSBC（00005）が反落。本土系不動産株の華潤置地（01109）、中国海外発展（00688）、華潤万象生活（01209）も下落した。

ハンセン指数
　引値：23319.45ポイント
　前日比：377.68ポイント
　騰落率：1.65％

中国企業指数
　引値：8520.03ポイント
　前日比：152.56ポイント
　騰落率：1.82％

レッドチップ指数
　引値：3834.81ポイント
　前日比：37.18ポイント
　騰落率：0.98％

　5日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。前場終値は前日比0.32％高の3334.90ポイントだった。深セン成分指数は0.13％安の10665.38ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で9420億400万元だった。

　上海総合指数は前日終値を挟んでもみ合った。5日に全国人民代表大会（全人代）が開幕し、2025年の経済成長率目標が前年と同水準の「5.0％前後」とすることや、財政赤字率を前年より1ポイント高い4％前後に設定することが示された。全人代が開催中とあって、政策期待は強いものの、米中の対立激化への警戒感は強く、相場の重しとなった。セクター別では、銀行と貴金属が全面高となったほか、電機や通信サービスも買われた。半面、医療サービスや医薬品販売、化学肥料が全面安。不動産サービスや不動産開発も安かった。

　上海B株指数は0.02％高の262.65ポイント、深センB株指数は0.10％安の1210.45ポイントだった。