26日のNY株式相場は高安まちまち。引け後に決算発表を控えるエヌビディアが上昇し、相場上昇をけん引したが、トランプ大統領が欧州連合（EU）に対する輸入関税を課す計画を閣議で示したことが重しとなった。

　ダウ平均は朝方に245米ドル高まで上昇後、302米ドル安まで反落し、188.04米ドル安（-0.43％）で終了。3日ぶりの反落となった。一方、S&P500は0.92％高まで上昇後、0.38％安まで下落したが、0.01％高とわずかながらプラス圏で終了。ハイテク株主体のナスダック総合も1.36％高まで上昇後、0.31％安まで下落したが、0.26％高で終了。S&P500とナスダック総合はともに5日ぶりの反発となった。

　S&P500の11セクターはIT、公益など4セクターが上昇し、生活必需品、ヘルスケア、不動産、エネルギー、一般消費財など7セクターが下落。上昇率トップのITではエヌビディアが3.67％高となったほか、インテル、オラクルも2％超上昇したが、アップルが2％超下落した。

　米10年債利回りは前日の4.298％から4.256％に低下。トランプ関税による景気悪化懸念から一時4.245％と昨年12月12日以来の水準まで低下した。センチメントはやや改善。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日の19.43ポイントから19.10ポイントに低下した。

　引け後に2024年11月−25年1月期決算を発表したエヌビディアは売上高と利益が市場予想を上回ったが、株価は時間外で上下にもみ合った後、終値付近で推移している。

　26日の米株式市場で、中国ネット・IT株は軒並み高。中国のネット通販最大手アリババ集団（BABA）が前日比3.78％高の139.08米ドルと続伸。中国の検索エンジン最大手、百度（BIDU）も0.16％高の89.16米ドルと続伸した。主な中国関連ネット・IT株の26日終値は次の通り。

　■アリババ集団（BABA）：139.08米ドル（+3.78％）
　■百度（BIDU）：89.16米ドル（+0.16％）
　■トリップ・ドットコム（TCOM）：58.61米ドル（+2.29％）
　■JDドットコム（JD）：42.53米ドル（+6.14％）
　■ウェイボー（WB）：10.82米ドル（+2.03％）
　■ネットイース（NTES）：101.27米ドル（+1.67％）
　■ハロー・グループ（MOMO）：7.84米ドル（-0.63％）
　■滴滴全球（DIDI）：4.85米ドル（+2.11％）
　■捜狐（SOHU）：14.00米ドル（-1.48％）
　■チーター・モバイル（CMCM）：5.60米ドル（+1.08％）
　■テンセント・ミュージック（TME）：12.93米ドル（+1.73％）
　■PDDホールディングス（PDD）：119.77米ドル（+0.50％）

　香港証券取引所が26日に発表した統計によると、中国本土から香港株に投資する「港股通」（サウスバウンド・トレーディング）は、成約ベースで103億9900万HKドルの買い越しだった。うち上海経由は21億2600万HKドルの買い越し、深セン経由は82億7300万HKドルの買い越しだった。