7日前場の香港市場で、ハンセン指数は続伸。前場終値は前日比1.53％高の21210.86ポイントだった。中国企業指数は1.48％高の7803.95ポイント。メインボードの半日の売買代金は概算で1292億4000万HKドル。

　ハンセン指数は反落して始まったものの、朝方に上げに転じた。次第に上げ幅を広げ、取引時間中として昨年12月10日以来およそ3カ月ぶりに心理的節目の21000ポイントを回復し、前場の高値圏で引けた。中国と米国の貿易摩擦が警戒されているものの、中国本土のA株市場で人工知能（AI）関連やソフトウエアセクター、太陽光発電設備セクターが大幅高となったことで地合いが改善。香港市場でもハイテク株が買いを集めた。

　個別では、大型ネット株のテンセント（00700）と美団（03690）が買われて相場の上昇を主導。新エネルギー車を手掛ける吉利汽車（00175）、理想汽車（02015）、小米集団（01810）、BYD（01211）がそろって大きく買われた。自動車販売の中升集団（00881）、パソコン大手のレノボグループ（00992）も高い。半面、中国4大商業銀行の中国工商銀行（01398）、中国建設銀行（00939）、中国銀行（03988）が下落。エネルギー株のCNOOC（00883）、中国神華能源（01088）、香港公益株のホンコン・チャイナガス（00003）も売られた。

　7日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。前場終値は前日比1.33％高の3314.29ポイントだった。深セン成分指数は2.52％高の10655.69ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で1兆1473億1500万元だった。

　上海総合指数は小安く寄り付いたものの、ほどなくして切り返し、上げ幅を拡大した。心理的節目の3300ポイントに乗せると、この日の高値圏で前場の取引を終えた。低コストの大規模言語モデル「DeepSeek（ディープシーク）」の登場を受けて国内で人工知能（AI）応用が加速するとの期待が高まるなか、テック株など関連銘柄への買いが続き、投資家心理の改善につながったもよう。

　セクター別では、太陽光発電設備、投資・金融関連、証券が全面高。ソフトウエア開発、インターネットサービス、医療サービスなども高い。半面、銀行の一角が軟調だった。

　上海B株指数は0.49％高の267.03ポイント、深センB株指数は0.59％高の1210.79ポイント。

ハンセン指数
　引値：21210.86ポイント
　前日比：319.24ポイント
　騰落率：1.53％

中国企業指数
　引値：7803.95ポイント
　前日比：113.60ポイント
　騰落率：1.48％

レッドチップ指数
　引値：3639.11ポイント
　前日比：13.61ポイント
　騰落率：0.38％