29日の中国本土株式市場で上海総合指数は小安く寄り付いたものの、ほどなくしてプラス圏に浮上し、心理的節目の3300ポイントに乗せてもみ合っている。人民元安が一服したことを受けて、資金流出への懸念が後退したことを好感。29日午前のオフショア人民元（CNH）は1ドル=7.23元台半ばで推移しており、前日に比べ元高・ドル安が進んでいる。

　指数は日本時間午前10時40分現在、前日比0.34％高の3306.89ポイントで推移。セクター別では、食品・飲料、酒造、商業・百貨店、自動車などが高い。半面、ガス、ゲーム、電子化学品などが売られている。

　29日の香港市場でハンセン指数は小安く寄り付いた直後、上げに転じた。前日のNY市場が感謝祭の祝日で休場だったとあって手掛かりに乏しい。米国のトランプ次期政権が打ち出す保護主義的な政策に対する懸念がくすぶる半面、人民元の対米ドル相場は足元で落ち着いており、資金流出への警戒感が和らいだもよう。

　指数は日本時間午前10時38分現在、前日比0.32％高の19429.45ポイントで推移している。個別では、不動産株の華潤置地（01109）と龍湖集団（00960）、カジノ株の銀河娯楽（00027）とサンズ・チャイナ（01928）が買われている。電気自動車メーカーの理想汽車（02015）も高い。半面、ネット株のテンセント（00700）、美団（03690）が下げている。

上海総合指数
　始値：3295.21ポイント
　前日比：-0.49ポイント
　騰落率：-0.01％

上海B株指数
　始値：274.98ポイント
　前日比：0.04ポイント
　騰落率：0.01％

深セン成分指数
　始値：10406.08ポイント
　前日比：-26.46ポイント
　騰落率：-0.25％

深センB株指数
　始値：1200.67ポイント
　前日比：2.67ポイント
　騰落率：0.22％

滬深300指数（CSI300指数）
　始値：3869.89ポイント
　前日比：-2.66ポイント
　騰落率：-0.07％