23日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。前場終値は前日比1.67％高の20841.73ポイントだった。中国企業指数は2.00％高の7510.47ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1079億2000万HKドル。

　ハンセン指数は小高く寄り付き、序盤に上げ幅を急拡大。20日移動平均線（前引け時点で20871.55）に迫る水準で前場の取引を終えた。中国当局による資本市場支援策や財政出動への期待が続くなか、中国本土市場の相場上昇が投資家心理を強気に傾け、買いが次第に膨らんだ。

　個別では、大型ネット株の美団（03690）、保険株の中国人寿保険（02628）と中国平安保険（02318）が大きく買われ、相場を押し上げた。太陽光パネル用ガラスの信義光能（00968）は11％超高と続伸した。2024年7−9月期の小売売上高を前日大引け後に発表した周大福珠宝（01929）も大幅高。自動車株の吉利汽車（00175）と理想汽車（02015）の上昇が目立つ。一方、朝方に第三者割当増資計画を明らかにした華潤電力控股（00836）が大幅に反落した。スポーツ用品の李寧（02331）も安い。24年7−9月期の「李寧」ブランド売り場の小売売上高が前年同期で1桁台半ばの減少だった。

ハンセン指数
　引値：20841.73ポイント
　前日比：342.78ポイント
　騰落率：1.67％

中国企業指数
　引値：7510.47ポイント
　前日比：147.47ポイント
　騰落率：2.00％

レッドチップ指数
　引値：3942.83ポイント
　前日比：20.50ポイント
　騰落率：0.52％

　23日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は4営業日続伸。前場終値は前日比0.79％高の3311.87ポイントだった。深セン成分指数は0.59％高の10621.91ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で1兆1318億3900万元だった。

　上海総合指数は安く始まったものの、ほどなくしてプラス圏に浮上。心理的節目の3300ポイントに乗せると、もみ合いながら上げ幅を拡大した。中国の資本市場支援策への期待が買いを誘った。中国政府系シンクタンクの中国社会科学院金融研究所は22日に公表した分析リポートで、2兆元の特別国債を発行して「株式市場平準基金」を設立し、優良大型株やETFを価格が安い時に買って高い時に売る手法で市場安定を図るよう提案した。

　セクター別では、風力発電設備、軍需関連、保険が全面高。通信設備、自動車なども買われている。半面、教育、文化・メディア、医療サービス、ゲームなどが下げた。

　上海B株指数は0.71％高の275.04ポイント、深センB株指数は0.15％高の1255.32ポイント。