週明け21日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。終値は前営業日比0.20％高の3268.11ポイントだった。深セン成分指数は1.09％高の10470.91ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で2兆1839億8700万元だった。

　上海総合指数は高く寄り付いた後、序盤は前週末終値を挟んだ一進一退の展開だったが、中盤には上げ幅を拡大した。前週末に指数が2.91％上昇した後とあって、利益確定売りが重荷となったものの、最優遇貸出金利（LPR、ローンプライムレート）の引き下げを好感する買いが相場を支えた。もっとも、3300ポイント付近で伸び悩むと上げ幅を縮め、終盤は再び前週末終値付近でもみ合った。LPRの引き下げは中国人民銀行（中央銀行）の潘功勝行長が事前に予告していたもので、材料出尽くし感が漂った。

　セクター別では、航空・宇宙関連、非金属素材、ソフトウエア開発、電子部品などが高い。半面、証券、銀行、セメント・建材、鉄鋼などが下げた。

　A株市場では、特定用途無線大手の海能達通信（002583）、ゲーム関連の完美世界（002624）、環境マネジメントの東江環保（002672）、スマホ・自動車用光学部品大手の欧菲光集団（002456）がストップ高。太陽光発電関連が買いを集め、晶澳太陽能科技（002459）がストップ高となったほか、隆基緑能科技（601012）、TCL中環新能源科技（002129）なども急伸。半面、煙道ガス浄化大手の福建龍浄環保（600388）、建設機械の徐工集団工程機械（000425）、銀行大手の中国工商銀行（601398）、中国農業銀行（601288）、不動産開発の万科企業（000002）などが売られた。

　上海B株指数は0.15％高の272.30ポイント、深センB株指数は0.47％高の1237.96ポイント。

上海総合指数
　引値：3268.11ポイント
　前日比：6.55ポイント
　騰落率：0.20％

上海B株指数
　引値：272.30ポイント
　前日比：0.42ポイント
　騰落率：0.15％

深セン成分指数
　引値：10470.91ポイント
　前日比：113.23ポイント
　騰落率：1.09％

深センB株指数
　引値：1237.96ポイント
　前日比：5.76ポイント
　騰落率：0.47％

滬深300指数（CSI300指数）
　引値：3935.20ポイント
　前日比：9.97ポイント
　騰落率：0.25％

　週明け21日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。前場終値は前日比0.55％安の20689.39ポイントだった。中国企業指数は0.55％安の7430.83ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1072億6000万HKドル。

　ハンセン指数は小動きで始まった後、マイナス圏で推移。前週末は中国の金融緩和と資本市場支援策に対する期待から大幅に反発しており、材料出尽くし感から売りが出たもよう。寄り付き前に中国人民銀行（中央銀行）が発表した10月最優遇貸出金利（LPR、ローンプライムレート）は前月比0.25％低い水準だったものの、人民銀の潘功勝行長が前月に引き下げ見通しを明らかにしていただけに、相場への影響は限られた。もっとも、前週末の米ハイテク株高と米長期金利の上昇一服が投資家心理を支え、下値は限られた。

　個別では、時価総額が大きいアリババ集団（09988）とテンセント（00700）、AIAグループ（01299）が売られ、相場の重荷となった。オンラインゲームのネットイース（09999）、オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム（09961）、カジノ運営の銀河娯楽（00027）とサンズ・チャイナ（01928）は反落した。半面、半導体ファウンドリーのSMIC（00981）が前週末に続いて大幅に上昇。18日大引け後に2024年7−9月期決算を発表した紫金鉱業集団（02899）が買われた。太陽光パネルの信義光能（00968）、アルミメーカーの中国宏橋（01378）も高い。