22日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は3日ぶりに反落。前場終値は前日比0.43％安の16548.98ポイントだった。中国企業指数は0.69％安の5581.25ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で476億7000万HKドル。

　ハンセン指数は前日の米株高の流れを引き継ぎ、序盤は高く推移したものの、前引けにかけて下げに転じた。中国当局がオンラインゲームの課金規制を強化すると伝わり、関連銘柄が大きく売られて相場を押し下げた。中国の国家新聞出版局は22日、「オンラインゲーム管理弁法」の草案を公表し、パブリックコメントの募集を始めた。草案は、オンラインゲームに課金上限を設定し、利用者の過剰な消費行為があれば警告するよう義務付けている。毎日ログインや初回チャージ、連続チャージに割引などを付けて課金を誘導する設定を禁じ、投機や競売などを通じた仮想アイテムの高額取引をゲーム運営元が容認しないよう求めた。

　個別では、中国オンラインゲーム大手のネットイース（09999）が12.18％安。ゲーム事業が主力部門の一つとなっているテンセント（00700）も急落した。ニット衣料大手の申洲国際集団（02313）は、大口顧客の米ナイキが売上高見通しを下方修正したことを受けて売られた。医薬品受託開発の薬明生物技術（02269）、不動産管理の碧桂園服務（06098）も下落した。一方、前日に急落した翰森製薬（03692）が大幅高。海運大手の東方海外（00316）は運賃上昇を背景に続伸した。中国ネット通販のJDドットコム（09618）、豚肉大手の万洲国際（00288）も高い。

ハンセン指数
　引値：16548.98ポイント
　前日比：-72.15ポイント
　騰落率：-0.43％

中国企業指数
　引値：5581.25ポイント
　前日比：-38.66ポイント
　騰落率：-0.69％

レッドチップ指数
　引値：3226.20ポイント
　前日比：4.27ポイント
　騰落率：0.13％

　22日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。前場終値は前日比0.50％高の2933.25ポイントだった。深セン成分指数は0.71％高の9322.88ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で4236億7500万元だった。

　上海総合指数はマイナス圏で軟調に推移した後、プラス圏に浮上すると、一気に上げ幅を拡大した。中国経済の先行き不安は強いものの、前日の米株高が好感されたほか、指数は約1年2カ月ぶりの安値水準とあって、値ごろ感の出た銘柄を中心に買い戻しも入った。セクター別では、バッテリー素材が全面高となったほか、太陽光発電設備、航空・宇宙などが買われた。半面、ゲームが全面安。文化・メディアや教育も売られた。

　上海B株指数は0.41％高の226.13ポイント、深センB株指数は0.51％高の1050.88ポイントだった。