15日の中国本土株式市場で上海総合指数は続伸して始まった。中国政府が低所得者向け「保障性住宅」の建設や「城中村」と呼ばれる都市の中に取り残された村落の再開発などに少なくとも1兆元の低金利融資を計画しているとの報道を受け、当局が低迷する不動産市場のてこ入れに動くとの観測が投資家心理を支えているもよう。

　指数は日本時間午前10時42分現在、前日比0.76％高の3079.37ポイントで推移。セクター別では、バッテリー素材、証券、貴金属、保険が全面高。半面、軍需関連やガスの一角がさえない。

　15日の香港市場でハンセン指数は大幅に反発して始まった。10月の米消費者物価指数（CPI）の予想下振れを受け、米追加利上げ観測が後退。前日に米株式相場が大幅高となった流れを引き継いだ。中国政府が不動産市場のてこ入れに向け1兆元超の低金利融資を計画中と伝わり、香港市場はほぼ全面高となっている。

　指数は日本時間午前10時34分現在、前日比2.35％高の17806.31ポイントで推移している。個別では電動工具の創科実業（00669）や太陽光発電パネル用ガラスの信義光能（00968）が急上昇。医薬品開発受託の薬明生物技術（02269）、香港不動産関連の九龍倉置業地産（01997）、Link REIT（00823）も高い。

上海総合指数
　始値：3077.03ポイント
　前日比：20.96ポイント
　騰落率：0.69％

上海B株指数
　始値：229.47ポイント
　前日比：0.72ポイント
　騰落率：0.31％

深セン成分指数
　始値：10111.83ポイント
　前日比：106.27ポイント
　騰落率：1.06％

深センB株指数
　始値：1075.44ポイント
　前日比：3.23ポイント
　騰落率：0.3％

滬深300指数（CSI300指数）
　始値：3616.88ポイント
　前日比：34.82ポイント
　騰落率：0.97％