25日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は5営業日ぶりに反発。前場終値は前日比1.18％高の17191.59ポイントだった。中国企業指数は1.53％高の5887.91ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で540億8000万HKドル。

　ハンセン指数は前日比2.79％上昇して寄り付き、前日割り込んでいた心理的節目の17000ポイントを回復。米長期金利の低下を背景に前日の米株式相場が上昇した流れを引き継ぎ、ハイテク株を中心に買い戻しが膨らんだ。中国の全国人民代表大会（全人代）常務委員会が24日、新規国債を1兆元増発して被災地の復興にあてる計画を承認したことも、地合いの改善につながった。ただ、香港の李家超（ジョン・リー）行政長官による施政報告が始まった日本時間正午から上げ幅を縮小し、前場の安値圏で引けた。

　個別では、大型ネット株のJDドットコム（09618）、アリババ集団（09988）、美団（03690）、テンセント（00700）が大きく反発し、相場の上昇を主導。パソコン大手のレノボグループ（00992）、アルミメーカーの中国宏橋（01378）も急上昇した。半面、前日大引け後に2023年1−9月期決算を発表した万洲国際（00288）、CNOOC（00883）、チャイナ・ユニコム（00762）がそろって下落。石油大手のペトロチャイナ（00857）も安い。

ハンセン指数
　引値：17191.59ポイント
　前日比：200.06ポイント
　騰落率：1.18％

中国企業指数
　引値：5887.91ポイント
　前日比：88.53ポイント
　騰落率：1.53％

レッドチップ指数
　引値：3375.66ポイント
　前日比：18.05ポイント
　騰落率：0.54％

　25日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。前場終値は前日比0.51％高の2977.28ポイントだった。深セン成分指数は0.61％高の9541.28ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で5744億4700万元だった。

　上海総合指数は終始プラス圏で推移した。中国が国債を1兆元増発し、自然災害の被災地の復興に充てると伝わり、景気拡大につながるとの期待が買いを支えた。もっとも、心理的節目の3000ポイント付近の売り圧力が意識され、序盤に2990ポイントを超える水準で伸び悩むと、その後はもみ合いながら上げ幅を縮小した。

　セクター別では、建設コンサルティング、自動車サービスが全面高。セメント・建材、建設・プラント、自動車、鉄鋼なども買われた。半面、証券、太陽光発電設備、電子化学品、半導体などがさえない。

　上海B株指数は1.5％高の225.15ポイント、深センB株指数は1.98％高の1045.82ポイント。