12日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は6営業日続伸。前場終値は前日比1.89％高の18231.28ポイントだった。中国企業指数は2.20％高の6267.73ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で563億3000万HKドル。

　ハンセン指数は始値で心理的節目の18000ポイントを上回り、前日比上昇率は2％を超えた。米長期金利の下落が続き、前日の米株式相場が上昇したことで投資家が運用リスクを取りやすくなった。また、「国家隊」と呼ばれる中国の政府系資金が株式を買い支えるとの観測が浮上し、買い安心感につながったもよう。ただ、ハンセン指数は50日移動平均線（前引け時点で18240.32ポイント）を超える水準では伸び悩んだ。

　個別では、中国4大国有銀行の中国工商銀行（01398）、中国建設銀行（00939）、中国銀行（03988）がそろって大幅に続伸。中国政府系ファンドの中央匯金投資によるA株追加取得を受けた買いが膨らんだ。ガラス大手の信義ガラス（00868）が6.53％と急上昇。本土中堅銀行の招商銀行（03968）、スポーツ用品の李寧（02331）も高い。一方、石油株のCNOOC（00883）とペトロチャイナ（00857）が大幅に反落。アルミメーカーの中国宏橋（01378）も売られた。

ハンセン指数
　引値：18231.28ポイント
　前日比：338.18ポイント
　騰落率：1.89％

中国企業指数
　引値：6267.73ポイント
　前日比：134.86ポイント
　騰落率：2.20％

レッドチップ指数
　引値：3544.26ポイント
　前日比：39.54ポイント
　騰落率：1.13％

　12日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。前場終値は前日比0.82％高の3104.36ポイントだった。深セン成分指数は0.69％高の10154.64ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で5391億5600万元だった。

　上海総合指数は心理的節目の3100ポイントに乗せて寄り付いた後、同節目を挟んでもみ合った。中国政府系資金が株式を買い支えるとの観測が好感された。中国工商銀行（601398）など中国4大国有銀行は11日大引け後、政府系ファンドの中央匯金投資が同日に上海市場でA株を追加取得したと発表。中央匯金投資は向こう6カ月間、4行の株式買い増しを続ける方針を示した。もっとも、9月の物価統計や貿易統計の発表をあすに控え、上値を一段と買い上がる勢いは乏しかった。

　セクター別では、自動車、バッテリー素材、保険が全面高。半面、ゲーム、採掘、半導体などが売られた。

　上海B株指数は0.44％高の233.90ポイント、深センB株指数は0.29％高の1098.14ポイント。