12日の中国本土株式市場で上海総合指数は続伸して始まった。中国政府系資金が株式を買い支えるとの観測が好感されている。中国工商銀行（601398）など中国4大国有銀行は11日大引け後、政府系ファンドの中央匯金投資が同日に上海市場でA株を追加取得したと発表。中央匯金投資は向こう6カ月間、4行の株式買い増しを続ける方針を示した。

　指数は日本時間午前10時42分現在、前日比0.53％高の3095.22ポイントで推移している。セクター別では、医薬品販売、保険が全面高。製薬、自動車なども買われている。半面、採掘、ゲーム、電子化学品などが安い。

上海総合指数
　始値：3101.71ポイント
　前日比：22.75ポイント
　騰落率：0.74％

上海B株指数
　始値：233.06ポイント
　前日比：0.19ポイント
　騰落率：0.08％

深セン成分指数
　始値：10145.49ポイント
　前日比：60.60ポイント
　騰落率：0.6％

深センB株指数
　始値：1095.01ポイント
　前日比：0.09ポイント
　騰落率：0.01％

滬深300指数（CSI300指数）
　始値：3697.93ポイント
　前日比：30.38ポイント
　騰落率：0.83％

　12日の香港市場でハンセン指数は大幅に続伸してスタート。始値で心理的節目の18000ポイントを上回った。米長期金利の下落が続き、前日の米株式相場が上昇したことで投資家が運用リスクを取りやすくなった。また、「国家隊」と呼ばれる中国の政府系資金が株式を買い支えるとの観測が浮上しており、買い安心感につながったもよう。

　指数は日本時間午前10時33分現在、前日比1.81％高の18216.99ポイントで推移している。個別では、スマートフォン部品の舜宇光学科技（02382）が連日の急伸。中国政府系ファンドによるA株追加取得が材料視され、中国工商銀行（01398）、中国建設銀行（00939）、中国銀行（03988）も買われている。医薬品開発受託の薬明生物技術（02269）、パソコン大手のレノボグループ（00992）も大幅高。一方、石油株のCNOOC（00883）とペトロチャイナ（00857）が逆行安となっている。