12日の香港市場でハンセン指数は大幅に続伸してスタート。始値で心理的節目の18000ポイントを上回った。米長期金利の下落が続き、前日の米株式相場が上昇したことで投資家が運用リスクを取りやすくなった。また、「国家隊」と呼ばれる中国の政府系資金が株式を買い支えるとの観測が浮上しており、買い安心感につながったもよう。

　指数は日本時間午前10時33分現在、前日比1.81％高の18216.99ポイントで推移している。個別では、スマートフォン部品の舜宇光学科技（02382）が連日の急伸。中国政府系ファンドによるA株追加取得が材料視され、中国工商銀行（01398）、中国建設銀行（00939）、中国銀行（03988）も買われている。医薬品開発受託の薬明生物技術（02269）、パソコン大手のレノボグループ（00992）も大幅高。一方、石油株のCNOOC（00883）とペトロチャイナ（00857）が逆行安となっている。

ハンセン指数
　始値：18258.26ポイント
　前日比：365.16ポイント
　騰落率：2.04％

中国企業指数
　始値：6272.13ポイント
　前日比：139.26ポイント
　騰落率：2.27％

レッドチップ指数
　始値：3529.88ポイント
　前日比：25.16ポイント
　騰落率：0.72％

■中国中鉄（00390/601390）：11日大引け後、計28件の大型建設の受注を発表した。総受注額は587億9000万元に上り、2022年売上高（中国会計基準）の5.1％に相当する。

■海信家電集団（00921/000921）：11日大引け後、2023年1−9月期決算で純利益が前年同期比120−131％増の23億5700万−24億6600万元に上る見通しを発表した。

■中国工商銀行（01398/601398）：大株主である中国政府系ファンドの中央匯金投資が11日、上海証券取引所でA株を2761万2000株追加取得した。中央匯金投資の持ち株比率は0.01％上昇して34.72％となった。