29日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に続伸。前場終値は前日比2.02％高の18496.26ポイントだった。中国企業指数は2.27％高の6387.74ポイント。メインボードの半日の売買代金は概算で508億6000万HKドル。

　ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付くと、上げ幅を拡大した。米追加利上げへの警戒感の後退や、中国政府が打ち出した資本市場活性化策が引き続き地合いを支えたほか、米中緊張の緩和を好感。米国のレモンド商務長官と中国の王文濤商務相は28日に北京で会談し、対立する半導体の輸出規制などで定期的に協議することや、貿易や投資に関連する問題を解決するための協議体を設置することなどで合意した。本土市場で安く始まった上海総合指数が上昇に転じたことも買い安心感につながった。

　個別では、本土不動産株の碧桂園（02007）、中国海外発展（00688）や、ガス会社の新奥能源（02688）が高い。中間期純利益が前年同期3.1倍のBYD（01211）も5％超高。取引所運営の香港証券取引所（00388）が大幅に続伸。半面、不動産管理会社の華潤万象生活（01209）、台湾系食品メーカーの康師傅控股（00322）がさえない。

ハンセン指数
　引値：18496.26ポイント
　前日比：365.52ポイント
　騰落率：2.02％

中国企業指数
　引値：6387.74ポイント
　前日比：141.52ポイント
　騰落率：2.27％

レッドチップ指数
　引値：3594.96ポイント
　前日比：67.67ポイント
　騰落率：1.92％

　29日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。前場終値は前日比1.39％高の3141.82ポイントだった。深セン成分指数は2.41％高の10480.06ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で6264億5100万元だった。

　上海総合指数は小動きで始まった後、徐々に上げ幅を拡大した。米国の利上げサイクルの終了への期待から買いが広がったほか、中国当局が前週末に発表した資本市場の活性化措置も引き続き好感された。指数は心理的節目の3100ポイントを回復して前場の取引を終えた。セクター別では、電機が全面高となったほか、自動車部品や汎用設備も買われた。半面、銀行が全面安。証券や保険も売られた。

　上海B株指数は1.30％高の254.75ポイント、深センB株指数は0.77％高の1152.45ポイントだった。