9日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日ぶりに反発。終値は前日比0.32%高の19246.03ポイントだった。中国企業指数は0.39%高の6613.23ポイント。メインボードの売買代金は概算で850億300万HKドル。
ハンセン指数は序盤に安く推移したが、中盤以降は前日終値を挟んで一進一退の展開となった。中国の内需の弱さと世界景気の減速が警戒された上、前日の米株安が地合いを悪化させたものの、中国の景気下支え策への期待から割安感がある銘柄を中心に買い戻しが入って相場を押し上げた。中国国家統計局が寄り付き後に発表した7月の消費者物価指数(CPI)は2021年2月以来2年5カ月ぶりの前年同月割れとなったが、中国人民銀行(中央銀行)が金融緩和に動きやすくなったとの観測も浮上したもよう。セクター別では医療・ヘルスケアと必需消費財が上げた半面、素材と工業が軟調だった。
ハンセン指数構成銘柄では、大型ネット株のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)が買われて相場の上昇を主導。製薬の中国生物製薬(
01177)と翰森製薬(
03692)、石薬集団(
01093)は反発した。繊維株の申洲国際集団(
02313)、食品・飲料株の康師傅控股(
00322)、海運株の東方海外(
00316)も買われた。一方、金融株の招商銀行(
03968)と中国人寿保険(
02628)、AIAグループ(
01299)が売られ、相場の重荷だった。民営不動産大手の碧桂園(
02007)と碧桂園服務(
06098)は続落。太陽光パネル用ガラスの信義光能(
00968)、不動産投資信託のLink REIT(
00823)も安い。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.01%安の4373.71ポイントと小幅に続落。電気自動車メーカーの理想汽車(
02015)と小鵬汽車(
09868)、蔚来集団(
09866)の下げがきつい。半導体ファウンドリーの華虹半導体(
01347)も売られた。半面、ショート動画プラットフォームの快手科技(
01024)、中国ミニブログ最大手のウェイボー(
09898)が高い。