4日の香港市場は反発して始まるか。格付け大手フィッチ・レーティングスが1日に発表した米国債格下げなどを懸念材料に前日のハンセン指数は3日続落しており、自律反発を見込む買いが入りやすい。中国金融当局が不動産業を支える姿勢を改めて表明したことで、地合いが改善しそうだ。中国人民銀行（中央銀行）は3日、民営企業8社や一部金融機関との会合を開催。潘功勝行長は「差別化された住宅ローン政策を精緻に実施し、民営不動産企業の資金需要に応え、不動産業の平穏で健全な発展を促進する必要がある」と述べた。

　もっとも、買い一巡後は米長期金の上昇を受けた売りが上値を重くする展開がありそうだ。3日のNY債券市場で米長期金利の指標である米10年債利回りは前日の4.07％台から一時4.19％台へと昨年11月以来の高水準まで上昇した。また香港時間きょう夜に発表される7月の米雇用統計を見極めたいとして、様子見ムードが広がる可能性もある。

　3日のNY株式相場はダウ平均が小幅に続落し、S&P500とナスダック総合ともに3日続落した。同日の香港株の米国預託証券（ADR）は、国際金融銘柄のHSBC（00005）とAIAグループ（01299）、中国保険大手の中国平安保険（02318）、大型ネット株のテンセント（00700）、JDドットコム（09618）、アリババ集団（09988）がそろって香港終値を上回って引けた。

　NYMEX原油 中心限月
　　終値：81.55
　　前日比：2.06
　　騰落率：2.59％

　COMEX金 中心限月
　　終値：1968.80
　　前日比：-6.20
　　騰落率：-0.31％

　LME銅 3カ月物
　　終値：8610.85
　　前日比：101.35
　　騰落率：1.19％

　LMEアルミ 3カ月物
　　終値：2230.35
　　前日比：16.76
　　騰落率：0.76％

　香港証券取引所は3日、深セン市場との相互株式取引「深港通（深セン・香港ストックコネクト）」の同日の統計を発表した。うち、香港株に投資する「港股通（深）」（深センコネクト・サウスバウンド）の取引状況は次の通り。

■港股通（深セン→香港）
　　当日の売買代金：116億2782万HKドル
　　買い代金：65億9355万HKドル
　　売り代金：50億3427万HKドル

■当日の売買代金上位10銘柄

1 小鵬汽車（09868）
　　売買代金：936百万HKドル
　　買い代金：485百万HKドル
　　売り代金：451百万HKドル

2 テンセント（00700）
　　売買代金：799百万HKドル
　　買い代金：476百万HKドル
　　売り代金：323百万HKドル

3 美団（03690）
　　売買代金：488百万HKドル
　　買い代金：319百万HKドル
　　売り代金：169百万HKドル

4 快手科技（01024）
　　売買代金：339百万HKドル
　　買い代金：262百万HKドル
　　売り代金：77百万HKドル

5 小米集団（01810）
　　売買代金：338百万HKドル
　　買い代金：114百万HKドル
　　売り代金：225百万HKドル

6 理想汽車（02015）
　　売買代金：209百万HKドル
　　買い代金：59百万HKドル
　　売り代金：151百万HKドル

7 東方甄選（01797）
　　売買代金：208百万HKドル
　　買い代金：119百万HKドル
　　売り代金：89百万HKドル

8 CNOOC（00883）
　　売買代金：183百万HKドル
　　買い代金：46百万HKドル
　　売り代金：137百万HKドル

9 南方東英ハンセンテック指数ETF（03033）
　　売買代金：172百万HKドル
　　買い代金：1百万HKドル
　　売り代金：171百万HKドル

10 薬明生物技術（02269）
　　売買代金：170百万HKドル
　　買い代金：96百万HKドル
　　売り代金：74百万HKドル