31日の香港市場でハンセン指数は前日の米株安の流れを引き継ぎ、続落して始まった。米国や欧州の中央銀行高官からタカ派的発言が相次いだことで、高金利が長期間続き、金融引き締めによって世界景気が減速するとの警戒感が強まった。寄り付き後に発表された2022年8月の中国製造業購買担当者景気指数（PMI）は49.4と、前月比0.2ポイント上昇したものの、2カ月連続で景況感の分かれ目となる50を割り込んだ。

　指数は日本時間午前10時59分現在、前日比1.34％安の19680.78ポイントで推移している。個別では、電気自動車メーカーのBYD（01211）が急落。14年前に同社H株を取得した大株主の米バークシャー・ハザウェイが、24日に初めて一部持ち株を売却したことが嫌気された。自動車販売の中升集団（00881）、中国民営自動車メーカーの吉利汽車（00175）、中国ネット通販大手のアリババ集団（09988）も安い。一方、不動産管理の碧桂園服務（06098）が逆行高を演じている。

　31日の中国本土株式市場で上海総合指数は続落スタート。国内各地で新型コロナウイルスの感染が続くなか、景気鈍化への懸念が引き続き重荷。寄り付きとほぼ同時に発表された8月の中国製造業購買担当者景気指数（PMI）は49.4となり、市場予想の49.2を上回ったものの、引き続き好不況の分かれ目となる50以下の水準で推移している。

　指数は日本時間午前10時43分現在、前日比0.07％安の3224.97ポイントで推移。セクター別では、石油、風力発電設備が全面安。採掘、ガス、電源設備も売られている。半面、ゲーム、文化・メディア、医療サービスが上昇している。

上海総合指数
　始値：3216.53ポイント
　前日比：-10.69ポイント
　騰落率：-0.33％

上海B株指数
　始値：309.01ポイント
　前日比：-0.72ポイント
　騰落率：-0.23％

深セン成分指数
　始値：11909.31ポイント
　前日比：-61.48ポイント
　騰落率：-0.51％

深センB株指数
　始値：1231.90ポイント
　前日比：-0.78ポイント
　騰落率：-0.06％

滬深300指数（CSI300指数）
　始値：4057.14ポイント
　前日比：-18.65ポイント
　騰落率：-0.46％