11日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。終値は前日比1.60％高の3281.67ポイントだった。深セン成分指数は2.05％高の12474.03ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆666億7400万元だった。

　上海総合指数は高く寄り付いた後、もみ合いながら上げ幅を広げた。7月の米消費者物価指数（CPI）が市場予想を下回ったことを受け、米連邦準備理事会（FRB）による利上げ加速の観測が後退したことを好感。人民解放軍が台湾島周辺の海・空域で展開した一連の軍事演習の終了を発表したことで地政学的リスクへの警戒感も和らぎ、買いが優勢の展開となった。指数はきょうの高値で終え、7月28日以来、2週間ぶり高値を更新した。

　セクター別では、証券、保険、造船、ゲームが全面高。コンシューマーエレクトロニクスも買われた。半面、貴金属、航空機製造・宇宙関連がさえない。

　A株市場では、米アップル関連銘柄とされる立訊精密工業（002475）、歌爾（002241）がストップ高。約1カ月後に発売を控えている次世代スマートフォン「iPhone 14」について、平均販売価格は「iPhone 13」シリーズより15％上昇するとの観測が出ている。家電メーカーの海信家電集団（000921）もストップ高まで買い進まれたほか、自動車部品の寧波均勝電子（600699）、華域汽車系統（600741）の上昇が目立った。半面、前日にストップ高をつけたワイン大手の張裕ワイン（000869）が反落。医薬品メーカーの上海復星医薬（600196）、免税店運営の中国旅遊集団中免（601888）、王府井集団（600859）、インフラ建設の中国交通建設（601800）、航空大手の中国国際航空（601111）などが下げた。

　上海B株指数は0.97％高の307.31ポイント、深センB株指数は0.59％高の1264.06ポイントだった。

上海総合指数
　引値：3281.67ポイント
　前日比：51.65ポイント
　騰落率：1.60％

上海B株指数
　引値：307.31ポイント
　前日比：2.94ポイント
　騰落率：0.97％

深セン成分指数
　引値：12474.03ポイント
　前日比：250.52ポイント
　騰落率：2.05％

深センB株指数
　引値：1264.06ポイント
　前日比：7.47ポイント
　騰落率：0.59％

滬深300指数（CSI300指数）
　引値：4193.54ポイント
　前日比：83.80ポイント
　騰落率：2.04％

　11日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は4日ぶりに反発。前場終値は前日比1.78％高の19959.31ポイントだった。中国企業指数は1.93％高の6772.61ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で435億7000万HKドル。

　ハンセン指数は序盤、上昇率1％を超える水準で推移。前日の米株高の流れを引き継いで米連邦準備理事会（FRB）による利上げ加速の観測が後退し、最近下落していた銘柄が買い直された。7月の米消費者物価指数（CPI）が市場予想を下回る伸びとなったことで、米連邦準備理事会（FRB）による利上げ加速の観測が後退した。中国本土相場の上昇に連れてハンセン指数も上げ幅を広げ、前引け前には小幅ながら心理的節目の20000ポイントを上抜ける場面があった。

　個別では、前日急落した龍湖集団（00960）が10％超上昇。ハイテク株の舜宇光学科技（02382）やレノボグループ（00992）、SMIC（00981）も高い。ニット衣料大手の申洲国際集団（02313）、スポーツ用品大手の李寧（02331）は反発した。一方、不動産開発大手の中国海外発展（00688）が4日続落。東方海外（00316）もさえない。