3日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。前場終値は前日比0.61％高の19809.55ポイントだった。中国企業指数は0.80％高の6755.76ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で546億8000万HKドル。 　

　ハンセン指数は高くスタート。前日終値が5月12日以来およそ2カ月半ぶりの安値圏だった反動で、買い戻しが先行した。アジア時間きょうの米ダウ平均先物の上昇も投資家心理を支えている。ただ、台湾海峡での軍事的な緊張の高まりが警戒され、上値の重さが目立つ。中盤にはハンセン指数が前日終値に迫る場面があった。昨夜に台湾入りしたペロシ米下院議長は、きょう午前に台湾の蔡総統と会談。中央通信社によると、現地時間午後5時に専用機で台湾を離れる見通し。一方、中国国営新華社は2日、中国人民解放軍が北京時間4日から7日まで台湾を囲む6つの海域・空域で実弾射撃を含む「重要軍事演習」を行うと伝えた。

　個別では、ネット株のアリババ集団（09988）とネットイース（09999）、JDドットコム（09618）、テンセント（00700）が買われ、相場の上昇を主導。半導体ファウンドリーのSMIC（00981）、自動車メーカーの吉利汽車（00175）、ガラスメーカーの信義ガラス（00868）も急反発した。半面、自動車販売大手の中升集団（00881）の下げがきつい。不動産株の碧桂園服務（06098）、華潤置地（01109）、中国海外発展（00688）はそろって続落した。

ハンセン指数
　引値：19809.55ポイント
　前日比：120.34ポイント
　騰落率：0.61％

中国企業指数
　引値：6755.76ポイント
　前日比：53.69ポイント
　騰落率：0.80％

レッドチップ指数
　引値：3547.81ポイント
　前日比：-31.81ポイント
　騰落率：-0.89％

　3日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。前場終値は前日比0.40％高の3199.12ポイントだった。深セン成分指数は0.24％高の12149.02ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で6486億3200万元だった。

　上海総合指数は、序盤は高く推移したが、徐々に上げ幅を縮小。一時マイナス圏に沈む場面もあったが、前引け間際に再び上げ幅を拡大して前場の取引を終えた。前日に2％超下落し、6月1日以来、約2カ月ぶり安値で終えた後とあって、値ごろ感の出た銘柄を中心に買い戻す動きが広がったが、ペロシ米下院議長の台湾訪問を受けて米中間の緊張も高まり、相場の重しとなった。セクター別では、中国人民解放軍が北京時間4日から7日まで台湾を囲む6つの海域・空域で実弾射撃を含む「重要軍事演習」を行うことを受け、軍需が買われた。通信設備や造船も高い。半面、太陽光発電設備、保険、銀行などが売られた。

　上海B株指数は0.12％安の301.72ポイント、深センB株指数は0.08％高の1254.10ポイントだった。