12日の香港市場は前日のNY市場が下落した流れを引き継いで軟調に推移するか。11日のNY株式相場は下落。翌日からスタートする4−6月期決算発表や水曜日に発表される米6月消費者物価指数(CPI)を控え様子見姿勢が強まった。米2年債利回りが米10年債利回りを5日連続で上回り、将来の景気後退(リセッション)のシグナルとされる逆イールド状態が続いたこともセンチメントの悪化につながった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、テンセント(
00700)やアリババ集団(
09988)が香港終値を下回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を150ポイント超下回って寄り付くことになる。
中国各地で新型コロナウイルスの感染が再拡大していることも相場の重しとなりそうだ。うち、上海市では10日に69人の感染が確認され、5月28日以来、約1カ月半ぶりの高水準となった。当局は大規模なロックダウン(都市封鎖)の可能性を否定しているものの、行動制限の強化に伴う景気後退リスクが警戒されそうだ。
ただ、ハンセン指数は前日に2.77%安と大幅に下落し、6月22日以来、約3週間ぶり安値を付けた後とあって、値ごろ感の出た銘柄を中心に買い戻しが入る可能性もある。