8日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に続伸。前場終値は前日比0.07％高の21658.62ポイントだった。中国企業指数は0.19％安の7524.44ポイント。メインボードの売買代金は概算で601億4000万HKドル。

　ハンセン指数は高く寄り付いた。前日の米株高が好感されたほか、中国当局の景気対策に対する期待から買いが先行。地方政府が今年下半期に発行できる「専項債」の総枠拡大が検討されていると外電が伝えたことを受け、中国が巨額のインフラ投資に動くとの観測が出た。ただ、買い一巡後は次第に上げ幅を縮小。注目の米6月雇用統計の発表を今夜に控えるほか、中国本土ではあす9日に物価統計の発表を予定しており、次第に様子見ムードが広がった。

　個別では、医薬株の石薬集団（01093）、中国ネット通販最大手のアリババ集団（09988）、スマホ部品メーカーの舜宇光学科技（02382）が高い。香港コンテナ海運大手の東方海外（00316）が続伸。半面、スポーツ用品の李寧（02331）、ニット衣料大手の申洲国際集団（02313）が下げたほか、医薬品通販事業者の阿里健康（00241）、長江グループ不動産・公共会社の長江実業集団（01113）、自動車・電池メーカーのBYD（01211）も安い。

ハンセン指数
　引値：21658.62ポイント
　前日比：15.04ポイント
　騰落率：0.07％

中国企業指数
　引値：7524.44ポイント
　前日比：-14.54ポイント
　騰落率：-0.19％

レッドチップ指数
　引値：3909.14ポイント
　前日比：1.31ポイント
　騰落率：0.03％

　8日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は小幅に続伸。前場終値は前日比0.17％高の3370.28ポイントだった。深セン成分指数は0.15％高の12954.96ポイントと4日ぶりに反発。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で6694億1800万元だった。

　上海総合指数は高く始まったものの、買い一巡後は前日終値を挟んで一進一退の方向感に乏しい展開となった。中国当局の景気刺激策に期待する買いが相場を支えている。地方政府が今年下半期に発行できる「専項債」の総枠拡大が検討されていると外電が伝えた。ただ、節目の3400ポイントが上値抵抗として意識され、上値は重い。中国本土で新型コロナウイルスの防疫装置が再び強化されれば、経済活動が低迷するとの懸念もくすぶる。

　セクター別では、漢方薬や半導体、コンシューマーエレクトロニクス、ゲームが買われる半面、電池、クリーンエネルギー発電設備、化学肥料、非鉄金属が売られた。

　上海B株指数は0.43％高の308.23ポイント、深センB株指数は0.06％高の1215.32ポイントとともに続伸した。