8日の香港市場は米株高の流れを引き継ぎ買いが先行するか。前日のNY市場でダウ平均は346米ドル高と続伸し、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は3月半ば以来となる4日続伸。米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締めによる景気減速はある程度織り込まれたとの見方から、景気敏感株とハイテク株を中心に買いが入った。
中国当局の景気対策に対する期待も買いを支えるだろう。中国の商務部など17の政府部門は前日、自動車の購入拡大を促す新措置を連名で公表。また、外電は7日、「中国政府はインフラ投資加速へ向け、地方政府の2200億米ドル相当の特別債発行を許可する」と報じた。中国が巨額のインフラ投資に動くとの観測が出ている。
もっとも、注目の米6月雇用統計の発表を今夜に控え、買い一巡後は様子見気分が広がる可能性もある。中国本土ではあす、物価統計の発表を予定している。
7日の香港株の米国預託証券(ADR)は、欧州金融大手のHSBC(
00005)、アジア生保のAIAグループ(
01299)、大型ネット株のアリババ集団(
09988)、テンセント(
00700)などが香港終値を上回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を150ポイント超上回って寄り付くことになる。