10日の中国本土株式市場で上海総合指数は続落して始まった。前日の欧米株式相場が金融引き締めに対する警戒感から下落したことで、投資家心理が悪化した。習近平国家主席が「ゼロコロナ」堅持を改めて表明したと伝わり、経済活動の再開期待がやや後退したもよう。

　指数は日本時間午前10時47分現在、前日比0.29％安の3229.40ポイントで推移している。セクター別では、保険と貴金属が全面安のほか、太陽光発電設備、農林水産、セメント・建材などが売られている。半面、観光やゴム、電機などが買われている。

　10日の香港市場でハンセン指数は続落して始まった。欧米の金融引き締めの加速への警戒感から売りが先行している。寄り付きとほぼ同時に発表された中国の5月の物価統計は、消費者物価指数（CPI）が前年同月比2.1％上昇となり、上昇率が市場予想の2.2％を小幅に下回った一方、生産者物価指数（PPI）が同6.4％上昇と予想通りだった。

　指数は日本時間午前10時38分現在、前日比1.44％安の21555.01ポイントで推移している。個別では、ネット株の阿里健康（00241）、JDドットコム（09618）、アリババ集団（09988）、テンセント（00700）や、5月出荷実績を発表したスマホ部品メーカーの舜宇光学科技（02382）が安い。半面、衛生用品大手の恒安国際集団（01044）が逆行高。

上海総合指数
　始値：3214.18ポイント
　前日比：-24.77ポイント
　騰落率：-0.76％

上海B株指数
　始値：308.12ポイント
　前日比：-1.17ポイント
　騰落率：-0.38％

深セン成分指数
　始値：11733.35ポイント
　前日比：-77.23ポイント
　騰落率：-0.65％

深センB株指数
　始値：1120.65ポイント
　前日比：-0.78ポイント
　騰落率：-0.07％

滬深300指数（CSI300指数）
　始値：4145.65ポイント
　前日比：-30.02ポイント
　騰落率：-0.72％