5日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。前場終値は前日比0.66％高の21006.67ポイントだった。中国企業指数は0.78％高の7193.65ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で596億1000万HKドル。

　ハンセン指数は前日に米株式相場が上昇した流れを引き継ぎ、高く始まった。4日の米連邦公開市場委員会（FOMC）が市場予想通りの結果となった上、米連邦準備理事会（FRB）のパウエル議長が0.75％の利上げはFOMCで積極的に議論されなかったと述べたことで、金融引き締め加速への警戒感が後退。休場明けの中国本土の株高も投資家心理を支えた。中国景気の減速懸念がくすぶるなか、ハンセン指数は始値で回復していた心理的節目の21000ポイントを一時割り込んだが、結局は小幅ながら同水準を守って前場の取引を終えた。

　個別では、前日安かった大型ネット株の美団（03690）とアリババ集団（09988）、JDドットコム（09618）が買われ、相場の上昇を主導。前日大引け後に2022年1−3月期決算を発表したバドワイザーAPAC（01876）が7％超高。スマートフォン大手の小米集団（01810）、医薬品関連の石薬集団（01093）と阿里健康（00241）も高い。半面、医薬品開発受託の薬明生物技術（02269）、不動産管理の碧桂園服務（06098）、スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技（02382）が続落した。

ハンセン指数
　引値：21006.67ポイント
　前日比：137.15ポイント
　騰落率：0.66％

中国企業指数
　引値：7193.65ポイント
　前日比：56.02ポイント
　騰落率：0.78％

レッドチップ指数
　引値：3928.42ポイント
　前日比：-6.05ポイント
　騰落率：-0.15％

　連休明け5日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は4営業日続伸。前場終値は前日比1.11％高の3080.77ポイントだった。深セン成分指数は1.07％高の11139.15ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で5812億200万元だった。

　上海総合指数は小安く寄り付いた後、ほどなくしてプラス圏に切り返し、じりじりと上げ幅を拡大した。中国で景況感の悪化が鮮明となるなか、指導部が打ち出す景気対策への期待が高まり、買いを誘った。米連邦準備理事会（FRB）のパウエル議長が0.75%の大幅利上げに消極的な姿勢を示したことで米ドル高・人民元安が一服し、資金流出が加速する懸念がやや和らいだことも好感されたもよう。

　セクター別では、軍需関連、医薬品販売、医療機器、漢方薬が高い。半面、観光・ホテル、航空・空港運営、証券が売られた。

　上海B株指数は0.19％高の291.87ポイント、深センB株指数は0.61％高の1050.84ポイント。