28日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日続伸。終値は前日比1.65％高の20276.17ポイントだった。中国企業指数は1.95％高の6918.62ポイント。メインボードの売買代金は概算で1057億5000万HKドル。

　ハンセン指数は始値で心理的節目の20000ポイントを回復。幅広いセクターで買いが優勢となり、終値ベースで22日以来ほぼ1週間ぶりの高値を付けた。中国での新型コロナウイルスの感染拡大やロシアによるウクライナ侵攻が続くなかで世界景気が冷え込むとの懸念がくすぶるものの、中国当局による景気下支え策への期待から金融株や政策の恩恵を受けるセクターが上昇し、相場を支えた。中国の国務院（内閣に相当）が27日、都市封鎖（ロックダウン）などの影響で滞った物流を円滑にする措置を打ち出したことで、ネット通販関連などに買いが入った。四半期決算を受けた売買も活発だった。

　ハンセン指数構成銘柄では、銀行株の招商銀行（03968）、中国ネット通販大手のアリババ集団（09988）とJDドットコム（09618）の上昇が目立つ。豚肉大手の万洲国際（00288）、製薬の石薬集団（01093）と中国生物製薬（01177）は大幅に反発。自動車メーカーの吉利汽車（00175）は続伸した。一方、ミネラルウオーター大手の農夫山泉（09633）、電動工具の創科実業（00669）が続落した。朝方に2022年1−3月期決算を発表したサンズ・チャイナ（01928）も下げた。

　ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は2.15％高の4066.89ポイントと3日続伸した。キングソフト（03888）、ビリビリ（09626）、衆安在線財産保険（06060）が大幅高。半面、前日大引け後に22年1−3月期決算を発表したBYDエレクトロニック（00285）が売られた。

　香港証券取引所が28日に発表した統計によると、香港から中国本土株に投資する「滬股通（上海コネクト・ノースバウンド）」と「深股通（深センコネクト・ノースバウンド）」は、合わせて成約ベースで6億3600万元の売り越しだった。うち上海市場は4億5900万元の買い越し、深セン市場は10億9500万元の売り越しだった。なお、中国本土から香港株に投資する「港股通」（サウスバウンド・トレーディング）はメーデー休場を前に休止した。

■午後0時以降の記事一覧：

【香港】スタンダード・チャータード、22年1−3月期決算は8％増益（速報）
【香港】BYDの1−3月期決算は予想通り、セクタートップピック＝シティ
【香港】アンガン・スチールの1−3月期決算は予想上振れ＝BofAS
【香港】外食産業の増収率予想引き下げ、海底撈国際の投資判断「売り」＝ゴールドマン
【香港】百度出資の小馬智行、北京で自動運転タクシー試験運行

【中国】SHIBOR翌日物、28日は前日比0.0020ポイント低下
【中国】連休中の航空旅客数、新型コロナの影響で大幅減の見通し
【中国】運輸業者に金融支援、コロナ対策下の物流停滞に対応＝中国国務院
【中国】深セン市皇庭国際企業、業績未達の補償金は3800万元
【中国】コンカ、楚天龍の株式最大2300万株を売却へ
【中国】海航科技、実質支配者が変更
【中国】中国建築が大口受注21件、総額650億元
【中国】新希望六和、21年12月本決算は赤字転落（速報）
【中国】旺能環境、21年12月本決算は24％増益（速報）
【中国】天邦食品、21年12月本決算は赤字転落（速報）
【中国】深セン市鋭明技術、21年12月本決算は87％減益（速報）
【中国】中国三峡新能源、21年12月本決算は56％増益（速報）
【中国】大秦鉄路、21年12月本決算は13％増益（速報）
【中国】大参林医薬集団、21年12月本決算は26％減益（速報）
【中国】仙鶴、21年12月本決算は42％増益（速報）
【中国】北京兆易創新科技、21年12月本決算は165％増益（速報）
【中国】雲南健之佳健康連鎖店、21年12月本決算は20％増益（速報）