28日の香港市場でハンセン指数は続伸して始まり、始値で心理的節目の20000ポイントを回復した。中国政府が打ち出す景気下支え策への期待が広がり、値ごろ感が強い銘柄を物色する動きが相場を押し上げた。好業績を発表した銘柄も買われている。

　指数は日本時間午前10時43分現在、前日比0.73％高の20091.41ポイントで推移している。個別では、中国ネット通販大手のアリババ集団（09988）とJDドットコム（09618）が高い。食品株の万洲国際（00288）、銀行株の招商銀行（03968）は反発。前日大引け後に2022年1−3月期決算を発表したBYD（01211）も上昇している。一方、都市ガスの新奥能源（02688）、ミネラルウオーター大手の農夫山泉（09633）、スポーツ用品の李寧（02331）が売られている。

　28日の中国本土株式市場で上海総合指数は反落スタート後、プラス圏に浮上する展開。中国指導部が打ち出す景気対策への期待が広がるものの、中国での新型コロナウイルスの感染拡大やロシアによるウクライナ侵攻が続くなかで世界景気が冷え込むとの懸念が相場の重しとなっている。また、指数は前日に2.49％高と大幅に上昇した後とあって、連休を前に利益確定の売りも出ているもよう。

　指数は日本時間午前10時40分現在、前日比0.15％高の2962.66ポイントで推移している。セクター別では物流、バッテリー素材、小売りなどが買われる半面、セメント・建材、医療器械、風力発電設備などが売られている。

上海総合指数
　始値：2945.81ポイント
　前日比：-12.47ポイント
　騰落率：-0.42％

上海B株指数
　始値：284.44ポイント
　前日比：1.24ポイント
　騰落率：0.44％

深セン成分指数
　始値：10607.79ポイント
　前日比：-45.11ポイント
　騰落率：-0.42％

深センB株指数
　始値：1013.57ポイント
　前日比：0.75ポイント
　騰落率：0.07％

滬深300指数（CSI300指数）
　始値：3883.42ポイント
　前日比：-12.12ポイント
　騰落率：-0.31％