27日の中国本土株式市場で、上海総合指数は安く寄り付いた後、前日終値を挟んでもみ合い。「ゼロコロナ」政策の下で厳しい行動規制が続くなか、サプライチェーンの混乱が企業の業績悪化につながるとの警戒感が根強い。ただ、中国の習近平国家主席が26日に開いた会議でインフラ施設の建設強化が打ち出され、関連セクターが上昇。前日は終値ベースで心理的節目の2900ポイントを下回り、2020年5月29日以来の安値で引けただけに、値ごろ感に注目した買いも入ったもよう。

　指数は日本時間午前10時54分現在、前日比0.20％安の2880.75ポイントで推移している。セクター別では、セメント・建材や建設が上げる半面、繊維・アパレル、小売り、食品・飲料、自動車などが下落。

　27日の香港市場でハンセン指数は米株安の流れを引き継ぎ反落スタート。中国での新型コロナウイルスの感染拡大や、ロシアが対ウクライナの戦闘で核戦争の可能性について言及したこと、米国のインフレ高進などで世界的な景気悪化懸念が強まり、投資家がリスクをとりにくくなっている。

　指数は日本時間午前10時36分現在、前日比0.84％安の19768.00ポイントで推移。個別では、前日に決算を発表した欧州金融大手のHSBC（00005）と傘下のハンセン銀行（00011）が大幅に続落。電動工具大手の創科実業（00669）、中国保険大手の中国平安保険（02318）も安い。半面、豚肉大手の万洲国際（00288）、石油メジャーのCNOOC（00883）、火鍋チェーンの海底撈国際（06862）が買われている。

上海総合指数
　始値：2866.82ポイント
　前日比：-19.61ポイント
　騰落率：-0.68％

上海B株指数
　始値：274.46ポイント
　前日比：-1.20ポイント
　騰落率：-0.44％

深セン成分指数
　始値：10090.98ポイント
　前日比：-115.66ポイント
　騰落率：-1.13％

深センB株指数
　始値：1004.25ポイント
　前日比：-0.85ポイント
　騰落率：-0.08％

滬深300指数（CSI300指数）
　始値：3758.08ポイント
　前日比：-26.04ポイント
　騰落率：-0.69％