22日の香港株式市場で、ハンセン指数は4日続落。終値は前日比0.21%安の20638.52ポイントだった。中国企業指数は0.15%高の6972.38ポイント。メインボードの売買代金は概算で1086億4000万HKドル。
ハンセン指数はほぼ全面安で始まり、始値の下落率は2%を超えた。新型コロナウイルスの防疫措置の下で中国の経済活動が冷え込むリスクが意識された上、前日に米株式相場が大幅に下落して地合いが悪化。過度の人民元安を警戒する中国が追加利下げに動きにくい一方で、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が21日、5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%の利上げを決める可能性に言及するなど、売り材料が重なった。ただ安く始まった上海市場が上げに転じたこともあって、ハンセン指数は次第に下げ幅を縮小。後場には小幅ながらプラス圏に浮上する場面もあった。セクター別では、情報技術とコングロマリットが下げた半面、エネルギーと工業が上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、インターネット・プラットフォーム企業のアリババ集団(
09988)とテンセント(
00700)、国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)が売られ、相場の重荷だった。カジノ株の銀河娯楽(
00027)は大幅に続落。電動工具メーカーの創科実業(
00669)、保険大手の中国平安保険(
02318)も下落した。半面、香港証券取引所(
00388)は大幅に反発した。米国証券取引委員会(SEC)が21日に中国企業17社を上場廃止警告リストに追加したことで、上場先を香港に切り替える企業が増えるとの思惑買いが入ったもよう。スポーツ用品の安踏体育用品(
02020)、火鍋チェーンの海底撈国際(
06862)、中国生活サイト運営の美団(
03690)が反発した。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は0.28%高の4001.08ポイントと4日ぶりに反発。企業向けクラウドサービスの金蝶国際ソフト(
00268)、家電メーカーの海爾智家(
06690)が高い。一方、米SECの上場廃止警告リストに入った電気自動車メーカーの理想汽車(
02015)と同業の小鵬汽車(
09868)が大きく売られた。