22日の香港市場は続落か。新型コロナウイルス防疫措置が中国の経済活動を冷え込ませる懸念から中国本土相場が下げ、運用リスク回避の売りが香港市場に波及する展開が予想される。中国人民銀行(中央銀行)が金融緩和を拡大するとの期待は根強いものの、米連邦準備理事会(FRB)が利上げに積極的な姿勢を示すなか、中国が政策金利を下げれば人民元の対米ドル相場に下押し圧力がかかる。元安を受けて中国企業への投資を手控える動きが広がれば、香港市場から資金が流出しかねない。
21日のNY株式相場の大幅下落も投資家心理を悪化させるだろう。パウエルFRB議長が5月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.50%の利上げの可能性に言及し、米10年債利回りが再び2.95%台までに上昇したことで売りが膨らんだ。ダウ平均は3日ぶりに反落し、ハイテク株主体のナスダック総合は続落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は総じて下落。中国インターネット・プラットフォーム企業のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)など、大型株が香港終値を下回って終えた。
2022年1−3月期の決算発表が本格化するなか、投資家の様子見ムードが強まる展開がありそうだ。きょうはハンセン指数構成銘柄の招商銀行(
03968)などが四半期決算を発表する。