21日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日続落。終値は前日比1.25%安の20682.22ポイントだった。中国企業指数は1.92%安の6962.20ポイント。メインボードの売買代金は概算で1200億8000万HKドル。
ハンセン指数は朝方に小安く推移した後、中盤まで次第に下げ幅を拡大。終盤にやや値を戻したものの、終値は3月16日以来の安値を3日連続で更新した。20日のNY市場でダウ平均が続伸した一方で人民元安が進行し、香港ドルの対米ドル為替レートも弱含みとなったことで香港株式市場から投資マネーを引き揚げる動きが相場の重荷となった。21日の人民元相場の基準値は1米ドル=6.4098元と、2021年11月以来およそ5カ月ぶりの元安水準。中国が「ゼロコロナ」政策で厳しい行動制限を続ければ景気が失速するとの懸念が広がるなか、きょうの中国本土相場の下落も投資家心理を冷やした。
ハンセン指数構成銘柄では、ネット株のテンセント(
00700)と美団(
03690)、JDドットコム(
09618)、アリババ集団(
09988)がそろって下落。医薬品関連の薬明生物技術(
02269)と阿里健康(
00241)、太陽光発電パネル用ガラスの信義光能(
00968)は大幅に続落した。半面、英金融大手のHSBC(
00005)とニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)は続伸した。香港公益株の中電控股(
00002)と電能実業(
00006)も買われた。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は3.48%安の3990.08ポイントと3日続落。データセンターの万国数拠(
09698)、オンラインゲームのキングソフト(
03888)、医薬品ネット通販の京東健康(
06618)が急落した。一方、朝方に2022年1−3月期決算を発表したASMパシフィック(
00522)が逆行高を演じた。