12日の香港市場は強弱材料が入り交じるなか、もみ合う相場か。11日のNY市場で米長期金利の上昇を背景に主要3株価指数が下落した流れを引き継ぐ半面、中国当局による相場テコ入れ策への期待が強まっている。前日のハンセン指数は反落して約1カ月ぶりの安値圏にあるだけに、自律反発を狙う買いが入りやすい。また、3月の3月の米消費者物価指数(CPI)の発表をきょう夜に控え、次第に様子見気分が広がる展開がありそうだ。
中国証券監督管理委員会などは11日に発表した資本市場の安定措置のなかで、上場企業が株価安定を目的に自社株買いを行うことを支持すると表明した。外電によれば、中国当局は大手ファンドに「窓口指導」を行い、同日の中国本土市場で売り越さないように指示した。
11日のNY株式相場は大幅安。米長期金利の上昇を受けてハイテク・グロース株が軒並み安となったほか、原油安を受けてエネルギー株も幅広く下落した。ダウ平均は3営業日ぶりに反落し、S&P500とナスダック総合は続落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。大型ネット株のテンセント(
00700)、JDドットコム(
09618)、アリババ集団(
09988)が香港終値を上回った。中国当局が9カ月ぶりにオンラインゲームの認可を再開し、買い材料視されたもよう。半面、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)と電能実業(
00006)、石油株のペトロチャイナ(
00857)が下回って終えた。