休場明け6日の香港市場は軟調か。米株安の流れを引き継ぎ、売りが先行しそうだ。前日のNY市場でダウ平均は3営業日ぶりに反落し、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も2.3%安と3営業日ぶりに反落した。ハト派で知られるブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事がインフレ抑制のためにバランスシートの縮小を急ぐべきだと発言したことで早期金融引き締めへの警戒感が高まった。米長期金利が3年ぶり高い水準を付け、割高感が意識されてハイテク株など高PER株が大きく売られた。金融引き締めに加え、ロシア制裁の強化に伴う世界経済の不透明感が強まり、景気敏感株も下げた。
中国の新型コロナウイルスの感染状況も懸念材料だ。3月28日から事実上のロックダウン(都市封鎖)が始まった上海市で新規感染者が過去最高を更新している。当初は東部地区が1日、西部地区が5日にロックダウンを解除する予定だったが、いずれも解除できていない。一方、中国当局の景気テコ入れ策に対する根強い期待がある程度相場を下支えるだろう。
5日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株のテンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)、中国国有銀行の中国建設銀行(
00939)、国際金融株のHSBC(
00005)、AIAグループ(
01299)がそろって香港終値を下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約190ポイント下回って寄り付くことになる。