31日の香港株式市場で、ハンセン指数は4日ぶりに反落。終値は前日比1.06%安の21996.85ポイントだった。中国企業指数は1.10%安の7525.89ポイント。メインボードの売買代金は概算で1023億9000万HKドル。
ハンセン指数は小高く寄り付いたものの、ほどなくしてマイナス圏に沈んだ。寄り付きとほぼ同時に発表された3月の中国製造業PMIは49.5と景況感の境目である50を割り込み、市場予想の49.8も下回ったことを嫌気。米国証券取引委員会(SEC)が30日、中国検索大手の百度(
09888)など5社を当局による監査状況の検査を受け入れない企業に仮指定したことを受け、中国企業の米上場廃止リスクへの警戒感も重荷となった。心理的節目の22000ポイント付近で相場が底堅さをみせる場面もあったが、結局、同節目を割り込んで終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、2021年12月本決算を発表したニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)、乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)が安い。医薬株の薬明生物技術(
02269)、石薬集団(
01093)や、大型ネット株の美団(
03690)が下げた。半面、決算内容を手掛かりに中国政府系投資持ち株会社の中国中信(
00267)が買われたほか、本土不動産株の龍湖集団(
00960)、国有銀行の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)などが高い。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は1.40%安の4557.99ポイント。京東健康(
06618)、BYDエレクトロニック(
00285)、百度、ASMパシフィック(
00522)が売られた半面、キングソフト(
03888)、金蝶国際ソフト(
00268)が逆行高を演じた。