17日の中国本土株式市場で上海総合指数は続伸して始まり、始値で心理的節目の3200ポイントを回復した。前日開かれた国務院金融安定発展委員会が「市場に有利な政策を積極的に打ち出し、収縮させる政策の導入には慎重であるべきだ」と強調したことで、買い安心感が広がった。財政部の幹部が、今年は不動産税改革を試行する都市を拡大しない考えを示したと伝わり、関連銘柄が物色されているもよう。

　指数は日本時間午前10時51分現在、前日比1.49％高の3218.07ポイントで推移。ほぼ全セクターで買いが先行している。不動産と電子化学品、ゲームが高い。

　17日の香港市場でハンセン指数は大幅に続伸して始まった。始値は心理的節目の21000ポイントに乗せ、前日終値を1300ポイント超上回った。中国の劉鶴副首相が16日に開いた資本市場の問題を検討する会合が、中国企業の海外上場を支持する方針を示し、関連当局が「市場に有利な政策」を積極的に打ち出すべきだと強調したから安心感が広がり、足元で下げがきつかったハイテク株を中心に買い直しが続いている。

　指数は日本時間午前10時36分現在、前日比5.43％高の21177.48ポイントで推移。個別では、不動産デベロッパーの碧桂園（02007）と傘下の碧桂園服務（06098）、医薬品ネット通販の阿里健康（00241）、医薬品受託開発の薬明生物技術（02269）が大幅高。大型ネット株の美団（03690）、アリババ集団（09988）、JDドットコム（09618）も大幅に続伸している。半面、香港公益株の中電控股（00002）、石油メジャーのペトロチャイナ（00857）がさえない。

上海総合指数
　始値：3215.01ポイント
　前日比：44.30ポイント
　騰落率：1.40％

上海B株指数
　始値：271.60ポイント
　前日比：1.55ポイント
　騰落率：0.57％

深セン成分指数
　始値：12228.84ポイント
　前日比：227.88ポイント
　騰落率：1.9％

深センB株指数
　始値：1020.67ポイント
　前日比：2.43ポイント
　騰落率：0.24％

滬深300指数（CSI300指数）
　始値：4237.67ポイント
　前日比：81.59ポイント
　騰落率：1.96％