11日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比1.61%安の20553.79ポイントだった。中国企業指数は2.69%安の7060.60ポイント。メインボードの売買代金は概算で1906億9000万HKドル。
ハンセン指数は前場にじりじりと下げ、心理的節目の20000ポイントに接近する場面があった。10日に開催されたロシアとウクライナの外相による会談で大きな進展が見られず、ウクライナ情勢の緊迫が長引くとの懸念から米株式相場が下げた流れを引き継いだ。米証券取引委員会(SEC)が中国企業5社について、監査状況の検査を3期連続で受け入れない場合は上場廃止にすると発表したことも投資家心理を悪化させた。中国本土相場が上げに転じたこともあってハンセン指数は後場に下げ幅を縮小したものの、終値は2016年7月6日以来およそ5年8カ月ぶり安値だった。
ハンセン指数構成銘柄では、大型ネット株のJDドットコム(
09618)、美団(
03690)、アリババ集団(
09988)、テンセント(
00700)がそろって大幅に下落。ビール大手の華潤ビール(
00291)、不動産開発の碧桂園(
02007)、カジノ運営のサンズ・チャイナ(
01928)も急落した。半面、米上場の中国企業が上場先を香港に切り替えるとの思惑から香港証券取引所(
00388)が買われた。きょう寄り付き前に2021年12月本決算を発表したAIAグループ(
01299)は大幅に続伸した。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は4.28%安の4246.97ポイントと3日ぶりに反落。前日高かった万国数拠(
09698)とビリビリ(
09626)、トリップ・ドットコム(
09961)が大幅に下げた。一方、半導体製造装置のASMパシフィック(
00522)、パソコン大手のレノボグループ(
00992)が上げた。