10日の香港株式市場で、ハンセン指数は5営業日ぶりに反発。終値は前日比1.27%高の20890.26ポイントだった。中国企業指数は0.92%高の7255.82ポイント。メインボードの売買代金は概算で1462億4000万HKドル。
ハンセン指数は前日の米株高の流れを引き継ぎ、心理的節目の21000ポイントに乗せてスタート。石油輸出国機構(OPEC)による増産観測が伝わり、原油をはじめとした商品先物相場が大きく下落したことを受け、資源価格の高騰による景気減速懸念が和らいだ。前日まで4営業日続落し、連日で2016年7月8日以来、約5年8カ月ぶり安値を連日で更新したことで、安値拾いの買いが入った。もっとも、ロシア・ウクライナ情勢を巡る懸念が根強い中、21000ポイント付近では上値の重さが目立ち、中盤以降に上げ幅を縮小した。
ハンセン指数構成銘柄では、太陽光発電用ガラスメーカーの信義光能(
00968)と親会社の信義ガラス(
00868)、自動車・電池メーカーのBYD(
01211)、中国銀行(
03988)香港子会社の中銀香港(
02388)、アジア生保のAIAグループ(
01299)が高い。前日に急落した安踏体育用品(
02020)が反発した。半面、不動産管理会社の碧桂園服務(
06098)が安い。前引け後に2021年12月期本決算で売上高と利益が前年比50%超増える見通しを発表したが、買いにはつながらなかったもよう。ミネラルウオーター大手の農夫山泉(
09633)、石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、大型ネット株の美団(
03690)も下げた。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は0.97%高の4436.65ポイントと続伸。7日から指数構成銘柄となった理想汽車(
02015)と小鵬汽車(
09868)が大幅に続伸した半面、医薬品ネット通販の京東健康(
06618)、阿里健康(
00241)、不動産事業向けソフト開発の明源雲集団(
00909)が軟調だった。