9日の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日続落。終値は前日比0.67%安の20627.71ポイントだった。中国企業指数は0.67%安の7189.58ポイント。メインボードの売買代金は概算で1852億9000万HKドル。
ハンセン指数は反発して始まったものの、買いが一巡した後にマイナス圏に沈んで下げ幅を拡大。後場に下落率が3%を超える場面があった。ロシアのウクライナ侵攻と欧米などによる経済制裁を背景にエネルギー資源価格が上昇するなか、世界景気の悪化懸念から幅広いセクターが売りに押された。レモンド米商務長官が対ロシア輸出規制に違反する中国企業に対し、米国製装置などの供給を止めると警告したと伝わり、投資家心理を冷やしたもよう。終盤に下げ幅を縮小したものの、終値は2016年7月8日以来、約5年8カ月ぶり安値を連日で更新した。
ハンセン指数構成銘柄では、ノルウェー政府年金基金が投資対象から除外した李寧(
02331)が9%超下落。同業の安踏体育用品(
02020)も急落した。バイオ医薬の薬明生物技術(
02269)、不動産開発の碧桂園(
02007)と中国海外発展(
00688)の下げもきつい。石油株のシノペック(
00386)とペトロチャイナ(
00857)は続落した。半面、英金融大手HSBC(
00005)が上昇して一定の下支えとなった。自動車株の吉利汽車(
00175)とBYD(
01211)、太陽光パネル用ガラスの信義光能(
00968)は大幅高。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は0.26%高の4393.91ポイントと6営業日ぶりに反発。7日から指数構成銘柄となったセンスタイム(
00020)と小鵬汽車(
09868)が大きく買われた。一方、企業向けクラウドサービスの金蝶国際ソフト(
00268)は10%超下げた。