8日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日続落。終値は前日比1.39%安の20765.87ポイントだった。中国企業指数は2.36%安の7237.80ポイント。メインボードの売買代金は概算で1707億6000万HKドル。
ハンセン指数は、序盤は買い戻し優勢で高くなる場面も見られたが、マイナス圏に沈むと、中盤は心理的節目の21000ポイントを挟んでもみ合った。後場に入って下げ幅を拡大し、終値は2016年7月8日以来、約5年8カ月ぶり安値だった。ロシア・ウクライナ紛争を背景にした原油高を受けて景気減速やインフレ高進への警戒感が強まり、相場の重しとなった。また、上海総合指数が2.35%安と大幅下落したことも嫌気された。
ハンセン指数構成銘柄では、ロンドン金属取引所(LME)でニッケル価格が1トン当たり10万米ドルの大台を突破したことを受け、コスト上昇につながるとの見方からBYD(
01211)が9%超、吉利汽車(
00175)が7%超下落するなど、電気自動車(EV)関連が大きく売られた。碧桂園服務(
06098)や華潤ビール(
00291)の下落も目立ったほか、CNOOC(
00883)やシノペック(
00386)など石油株も利益確定の売りに押された。半面、Link REIT(
00823)や恒基兆業地産(
00012)などが買われた。
この他では、2021年12月本決算が8%減益だった統一企業中国(
00220)が16%超下落。明源雲集団(
00909)は2021年12月本決算で赤字が縮小する見通しを発表したが、16.61%安と大幅に5営業日続落。半面、龍源電力(
00916)や華能国際電力(
00902)がしっかり。