1日の香港市場でハンセン指数は小幅に反発して始まった。ロシア軍によるウクライナ侵攻が続いているものの、両国代表団が28日に停戦交渉を実施したことで、安値を拾う買いが相場を支えている。寄り付き後に中国国家統計局が発表した2022年2月の中国製造業購買担当者景気指数（PMI）は50.2と前月比0.1ポイント上昇し、市場予想を上回ったことも投資家心理の改善につながった。

　指数は日本時間午前10時45分現在、前日比0.05％高の22724.32ポイントで推移している。個別では、前日大引け後に2021年12月本決算を発表した信義ガラス（00868）が大幅高。ビール醸造の華潤ビール（00291）とバドワイザーAPAC（01876）、バイオ医薬の薬明生物技術（02269）も大きく買われている。一方、香港電力持ち株会社の中電控股（00002）が安い。ゲーム大手のネットイース（09999）やネット通販大手のアリババ集団（09988）も売られた。

　1日の中国本土株式市場で上海総合指数は続伸して始まった。ロシアとウクライナは28日に停戦協議を実施し、近く2回目の対話を行う方針を示した。合意成立への道筋は不透明だが、過度な懸念はやや後退したもよう。全国人民代表大会（全人代、国会に相当）を前に政策期待も引き続き買いを支えている。

　指数は日本時間午前10時42分現在、前日比0.50％高の3479.59ポイントで推移。セクター別では、酒造が全面高。風力・太陽光発電設備、観光・ホテルが高い。半面、貴金属、バッテリー素材が下げている。

                        終値     前日比   騰落率

NYMEX原油 中心限月       95.72     4.13     4.51%

COMEX金 中心限月       1900.70    13.10     0.69%

LME銅 3カ月物          9879.50     6.30     0.06%

LMEアルミ 3カ月物      3378.80     6.82     0.20%