24日の香港市場は米株安の流れを引き継ぎ売り優勢か。前日のNY市場でダウ平均は464米ドル安と続落し、2021年3月以来、約11カ月ぶり安値を付けた。ハイテク株比率の高いナスダック総合は2.57%安と大幅に5営業日続落。終値ベースで最高値から18.8%安となり、「弱気相場」入りが視野に入った。ウクライナ情勢の緊迫化を受けてリスク回避の動きが続いた。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(
00005)やAIAグループ(
01299)、テンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)などが香港終値を下回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約260ポイント下回って寄り付くことになる。
ロシアがウクライナ東部への派兵を決めたことを受け、ウクライナ議会が非常事態宣言を発令することを承認したほか、同国では23日に政府系サイトへのサイバー攻撃が発生したと報じられた。米政府がウクライナのゼレンスキー大統領に「ロシア軍の48時間以内の本格的な侵攻の可能性を警告した」とも伝わった。米欧日はロシアが侵攻を本格化した場合、追加制裁を辞さない構えを示している。
一方、中国の産業政策による恩恵が期待できるセクターや、業績発表を受けた個別物色は引き続き活発だろう。中国本土では3月の全国人民代表大会(全人代)を前に、政策期待が高まっている。香港市場ではハンセン指数構成銘柄のアリババ集団、香港証券取引所(
00388)、ネットイース(
09999)がきょう決算を発表する。