16日の香港市場は前日の米株高を好感して買い先行で始まるか。15日のNY株式相場は4日ぶりに反発。ロシア軍がウクライナ国境付近に展開している部隊の一部を帰還させたことで地政学リスクがやや和らいだ。ダウ平均は422.67米ドル高(+1.22%)とほぼ一日の高値で終了。S&P500も1.58%上昇し、ハイテク株主体のナスダック総合は2.53%の大幅高となった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(
00005)やAIAグループ(
01299)、テンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)などが香港終値を上回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約190ポイント上回って寄り付くことになる。
ただ、香港では新型コロナウイルスの新規感染が急増しており、行動制限の強化が経済活動を阻害するとの懸念が相場の重しとなりそうだ。また、1月25−26日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表される予定で、内容を見極めようと様子見ムードが強まる可能性がある。なお、日本時間午前10時30分に中国の1月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)が発表される予定で、結果によっては相場の波乱要因となる可能性もある。市場予想はCPIが1.0%上昇、PPIが9.5%上昇。