11日の香港市場でハンセン指数は安く始まった。10日のNY市場で米連邦準備理事会（FRB）が金融引き締めを前倒しで進めるとの見方が広がり、主要株価指数が大幅反落したことを受けた売りが先行。米1月消費者物価指数（CPI）が市場予想を上回る強い伸びとなったことで、米長期金利が上昇して投資家心理を悪化させた。ただ、中国人民銀行（中央銀行）が政策金利や預金準備率の引き下げで景気下支えを図るとの期待は根強く、朝方にハンセン指数が小幅ながらプラス圏に浮上する場面があった。

　ハンセン指数は日本時間午前10時45分現在、前日比0.13％安の24,892.150ポイントで推移している。個別では、医薬品関連の薬明生物技術（02269）と石薬集団（01093）、阿里健康（00241）が下落。オンラインゲーム大手のネットイース（09999）、スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技（02382）と瑞声科技（02018）も安い。半面、本土系不動産株の華潤置地（01109）や中国海外発展（00688）、碧桂園（02007）が買われている。

　11日の中国本土株式市場で上海総合指数は反落して寄り付いた後、ほどなくプラス圏に浮上する展開。前日のNY市場の大幅下落が嫌気される半面、中国政府が景気下支えのために対策を打ち出すとの期待が買いを支えているもよう。

　指数は日本時間午前10時40分現在、前日比0.2％高の3493.05ポイントで推移している。セクター別では、銀行と保険が全面高となっているほか、不動産サービスや不動産開発も買われている。半面、風力発電設備や医療器械、漢方薬などが売られている。

                                 始値    前日比    騰落率 (%)

 上海総合指数                  3472.28    -13.63     -0.39

 上海B株指数                    285.53     -0.15     -0.05

 深セン成分指数               13360.40    -71.67     -0.53

 深センB株指数                 1163.84     -1.35     -0.12

 滬深300指数（CSI300指数）     4617.87    -21.99     -0.47