31日の香港市場は反発して始まるか。前週末は終値ベースで7日以来3週間ぶりの安値を付けただけに、割安感が出た銘柄を拾う動きが相場を支えるだろう。28日のNY市場で主要株価指数が上昇した流れを受け、香港でも運用リスクを取りやすくなると予想する。
きょうは春節(旧正月)前日で半日のみの取引。本土投資家が相互取引制度を通じて香港株を売買する「南向き取引」は27日から休止している。中国景気の減速が意識されるなか、持ち高を調整する売りが上値を重くする展開がありそうだ。中国国家統計局が30日発表した2022年1月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.1と、市場コンセンサス予想(50.0)を小幅に上回ったものの、前月比0.2ポイント低下した。中国メディアの財新と英IHSマークイットが同日発表した1月の中国製造業PMIは49.1と、市場コンセンサス予想の50.4から大きく下振れし、景況感の分かれ目となる50を割り込んだ。
28日のNY株式相場はダウ平均が4日ぶりに反発し、ハイテク株主体のナスダック総合も大幅反発した。米長期金利が低下し、高PERのハイテク株が買い直された。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。アジア保険会社のAIAグループ(
01299)や中国ネット通販大手のアリババ集団(
09988)が香港終値を上回った半面、銀行株のHSBC(
00005)と中国建設銀行(
00939)が下回って引けた。