28日の香港市場は方向感に乏しい相場か。米金融政策を巡る不透明感が強い上に春節(旧正月)連休入りを来週に控え、投資家が積極的な売買を見送るだろう。27日の米株安が嫌気されるものの、前日のハンセン指数は反落して終値ベースで11日以来の安値を更新しただけに、自律反発を狙った買いが下値を支えそうだ。なお、中国本土の投資家が相互取引制度を通じて香港株を売買する「南向き取引」は1月27日から2月4日まで休止する。
決算発表や業績見通しを受けた個別物色が中心の展開が予想される。27日大引け後、エネルギー資源大手のシノペック(
00386)や中国神華能源(
01088)などが2021年12月本決算の見通しを発表した。きょうは中国半導体ファウンドリーの華虹半導体(
01347)が21年10−12月期決算を発表する。
27日のNY株式相場は軟調。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金融引き締めに積極的な姿勢が示されたことで、ダウ平均が小幅に3日続落した。ハイテク株主体のナスダック総合は反落し、昨年5月以来の安値で終えた。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)が香港終値を上回った半面、電気自動車(EV)メーカーのBYD(
01211)、中国ネット通販大手のJDドットコム(
09618)が下回って引けた。